テレビマガジン付録の模型

 テレビマガジンという雑誌を御存じだろうか。毎月末に講談社から発行される雑誌で、内容はテレビヒーローの特集や関連連載が主、というもの。はっきりいって子供向け、である。ただ、雑誌としての歴史は結構古くて過去のヒーローの別冊本なんかを「今の読者の親」対象として出したりもしているし、本誌のほうでも毎号必ず旧仮面ライダーとかの昔のネタのコーナーがある。また、ウルトラマンシリーズについては、円谷のwebページよりも情報が早い、とか結構いろいろな特徴がある。ただ、ここでとりあげたいのはあくまで「模型」だ。

 この手の雑誌の例にもれず、この雑誌には毎号「ふろく」がついてくる。紙のパーツをきりぬいて組み合わせて、というタイプなのだが、これの出来がすさまじいのである。何号かに一度、という感じでとてつもなく気合のはいったふろくがつく。気合、というのは、たとえば総パーツ数100点以上、とか完成すると30cm以上、とかそういうのだ。また、パーツの分け方、紙という柔軟な素材の活用、印刷によるテクスチャの効果、などもあいまって、これが素晴らしいできなのだ。大人がまじめにつくっても小一時間はかかりそうなこの付録、説明書は「金属部品は親に手伝ってもらいましょう」としかかいていないから、子供が自分でつくるのが前提なのだろう(最近の子供は手先が不器用だ、などとどこの誰がいうのだろう。ナイフで鉛筆を削れるかどうか、みたいな歪んだ基準をつかうからなのかも。この細かい工作、できな「おとな」のほうが多かったりしてね)。

 たとえばこれはウルトラマンガイアにでてくるエリアルベースの模型なのだけれど、劇中のイメージを忠実に再現している好キットである。雑誌が売れたら入手できない、というのがつらいところ。

 ギミックとして、小さな戦闘機などがゴムじかけで射出できるようになっている。

 また、こちらは同じくウルトラマンガイアにでてくるピースキャリーである。これは、戦闘機などのメカをコンテナに格納する輸送機という設定なのだけれど、中央のコンテナから実際にメカを射出てきるギミックあり。

 ラムネ菓子の模型の出来やガシャポンについては、いろいろなところで紹介されているけれど、なかなか子供向け雑誌もあなどれないのである。