Studio27 1:20 Ferrari126CK (&1999年のF1シリーズ)

 あらゆる車の中で、この、1981年のフェラーリ126CKが気に入っている。特に、Monaco、Jaramaでの初期型、つまり、Bタイプ前の、フロントウィングがノーズの下についているタイプがいい。ゼッケンは27で。82年のC2のほうがデザイン的に好き、という意見はよく聞くし、事実MiniChampsなんかでもC2は何種もミニカーがでている。でも、CKってほとんどみない。1999年2月現在、現行モデルとして確認できたのは、Meriの1:43キット、そして、Studio27のこの1:20キットのみである。一時期、というのは僕が模型から遠ざかっていた時にWaveあたりもキットをだしていたようなのだけれど当然のように絶版で、再販の予定もないという。手元には10年近く前に入手したキットとして、CKがひとつ、CXがひとつ、Cのプレゼンモデルがひとつ、Cのイモラ予選走行モデルがひとつ、ある。とくに、このうち、CKとCのイモラ版はFDS、他はHiFiのキットなのだが、どうもどちらもいまはないらしい。なんてこった。

 大きなキットはほとんどみない。ビデオの中で子供が遊んでいる1:18程度のCKをみたことがあるけれど、あれもどこで手に入るのやら… プロターすらも126CKはプラモデルにしてくれていない。C2を買って自分で改造しろ、ということなんだろうか。手持ちのCKをならべてみると、写真やビデオでの印象に一番近いのはFDSのCKである。これ以外は、フロント部のはりだしがたりなかったり、サイドポンツーンの微妙な曲線がでてなかったり、と物足りない。特にフロントの印象は正面から見た時の雰囲気を大きく支配しているから個人的には重大な問題である。

 で、Studio27。手に入る限りで最も大スケールのCKである。なんと、1:20。しかも、MonacoでのCK、となれば是が非でも、という奴。レジンキットだから、ある時に買っておかないと絶版なんてことにもなりかねない。事実、Waveからでていたらしい126CKは1:43も1:24もどちらも入手不可状態。で、この1:20が恵比須のMr.Craftで一個だけ並んでいるのを見たときは心臓がばくばくしたほど。それにしても1:20のキットなんてつくるのは初めてなんでちょっと心配ではある。しかもレジンだし。レジンのキットをつくるのは三個目だけれど…。

・まずは最初として…
 さて、まずはかたちのチェック。うーむ。これもまたフロントが狭い… どこかにこの狭いデザインの図面かなにかあるのかな、とも思うけど、やっぱりこれは違うと思う。サイドのラインもちょっと平面的すぎるし、これはプラ版にパテもり決定。あと、側面のスリットのモールドが甘いのでここに手をいけないといけない気がする。とりあえず、溝をけがきなおしてみよう。薄い金属板でつくりなおせると一番いいんだけど… Meriのキットのようにエッチングパーツでできるとかっこよさそう。でもちょいとむずかしいか。ま、のんびりいきませう。

(とりあえずポリパテ用の土手をサイドポンツーンとフロントにはりだしたところ。先は長いなあ)

閑話そのいち
 入試の試験監督の合間に書店をひやかしていたら"F1 Modeling"というムックを発見。RallyX別冊という扱いで山海堂。内容は、98年F1のディティール写真と、過去のF1の写真等。ようは、普通の雑誌ではなかなかみえないところをみせましょう、という企画らしい。写真それ自体はありがたいのだけれど…高安丈太郎と川合一仁の対談は…なんというか…違うなぁ、げんなり…というカンジである。「ちょっと語弊あるかもしれないですが、女の人には模型の楽しさはなかなかわかりませんよ。機能美のあるものを作り上げることの喜びとか楽しさは。」という川合氏の発言があったり、「他の人はリヤウィングを組み立てるときにノギスで挟んで、直角/垂直を出しているようだけど、自分の目で見て、自分の指で修正するのが一番だと思います」(高安)「僕もそう思います。やっぱり自分の目ですよ。」(川合)というやりとりがあったり。特に「語弊」のほうは、これをみてなるほどと思うことがある。以前、後藤久美子がアレジのそばにいるようなシチュエーションに対して、川合氏は後藤久美子がアレジの力になっている、ということをはなから否定するようなコメントを繰り返していたのだったっけ。たまたまどこかでアレジが「今回はクミコがいない」ということをちらりと話したときにも「でも、きっとその分のびのびできていますよ」なんていうことをほざいていた。ああ、どうりですぐに離婚しちゃうわけだなあこいつは、と思ったものだけれど、ようするにホネの髄まで男女差別主義者なのだろうなあ。

 もっとすげぇのは、「F1マシンというのは究極の美ですよ。速く走るために無駄なものが一切ないんです。だから、人が作ったモデルを見て、あまりにひどいものだったら『オイッ』って言いたくなります。それはさっき言った作り手の美意識の問題なんですが、あまりに違っていたら、本物を作っている人に対して失礼ですよね」(川合)というくだり… オイッてねえ、「本物を作っている作り手」というのは川合ちゃん、あなたのことじゃないんですよ、といいたくなる。もし、それが本心から「作り手の美意識」に依拠するものならば、そこで「ひどい模型」に対して「オイッ」ていえるのはまさに「本物を作っている人」だけなんではないの? コンストラクターをあなたが気取る理由はなんですか?…というと、ようは「オイラは現場でホンモノをいっぱいみてるもんね」ということなんだろうなあ。そういえば、先の「ノギスなんかつかわないで自分の目と手」というのも、似ている話。この人たち、自慢話をしたかったのね。ああ、亡国也。写真はいいんだけどねぃ。

 タイトルの「エンスーモデラー対談」という言葉だけど、自慢話ではなく、本物の「エンスージアスト・モデラー」の言葉にふれたければ、バイカーズマガジン別冊のModel Car Racersという良い雑誌を開いて口直しをしませう。創刊当時から、編集の小林氏が何度も何度もくりかえしていたのはこのことかあ、と、今回、妙に哀しい納得をしてしまいました、はい。時に、資料写真としては、126Cシリーズのプレゼンテーションモデル、126Cとしてのテスト時、サンマリノでの予選、ロングビーチでのCKとCX、CKの各マイナーチェンジの様子、といった細部写真で構成した一冊をだしてくれたら、これにこりずに次の号も買うんだけどなあ。ずばり、「Ferrari126C」ってかんじで。HiFiのプレゼンテーションモデルつくるときは写真がなくてすごく困ったもの。洋書で一ページだけ発見して、エンジンカウル部分の形だけはわかったけれど…

閑話その一終わり。しかし、最近読んだ雑誌で、あるF1トップドライバーが99年のマシンについて聞かれて「美しいマシンが速い、ということはないんだけれど、今年のマシンは速いよ」といっていた。「かわいちゃん」のオタクっぷりと真っ向から喧嘩うるこのドライバーに、川合氏はパドックで喧嘩うったりするのかしらん、とか思ってしまったな。

 実家の親の誕生日プレゼントに、親が昔のっていたVWのBeetleをつくることを思い付いてしまう。最初は、ミニカーの塗装をやりなおして、くらいに考えていたのだけれど、偶然タミヤが1/24でドンピシャの1966年モデルをだしているのを発見。これにかかりっきりのため、126CKは中断中。

 うーん、模型日記コーナーでもつくって自分にプレッシャーをかけるかなあ。そうこうするうちにTameoの312TとかT2とか、MakeUpの126Cとかでちゃうしなあ。

3/11
 Beetle、完成。こんな感じ。いたらないころとか、不満な点とかはあるけれど、とりあえず最低ラインはクリアしたかな、と。他人に自分がつくったものを提供する、というのは初めてなのでちょっと緊張。


(こんな感じ。模型の写真とるのって結構むずかしいな。)

 126CKは、パテをもってけずってやすってもって削ってやすってのくりかえし段階。モーターツールはマルイのキットになっている電池駆動のをつかっているんだけれど、こうなるともっと出力が安定しているものが欲しくなってくるなあ。ドレメルあたりのをみにいってこよっと。

4/16
 ひさしぶりの更新。春休みの間、というのは仕事が少なくてのんびりできるはずの時期なんだけれど、その分、日頃の疲れがでてしまうのかあまり建設的なことはできなかった。とはいいながら、恒例の学部生・大学院生・留学生からの相談はとぎれることなくまいこむし、そちらには対応していたのだけれど。3月からこっちの変化、というと、まずは道具をまたしてもふやしてしまったこと。まず、リューターとして、Toyoというところの9800円のものを購入。ドレメルよりも本体が小さいのが魅力だった。後で気がついたんだけれど、おんなじものが町田の東急ハンズの彫金コーナーに並んでいたな。

 ツールたてもついてきている。いけないことに、ツール集めの病気がでそう。

 それから、乾燥機を買った。塗装の後というのは、家の中で食器ケースにいれているとはいえどうしてもきれいに乾かなかったりほこりがつきやすかったりするのが嫌で以前から乾燥機を探していた。ModelCarRacersでは「自然対流型の旧式がいい」とあったのでそのタイプを探しまわったのだけれど、どこのも殺菌がどうのこうので熱風式ばかり。そんななか、地元のヤマダ電気のカタログをみていたらNationalがひとつだけ自然対流型をだしていることを発見。注文してしまった。これは、こんなの。値段は2万円弱。静か(というかまったく無音)だし、なかなかのすぐれものだとおもう。FD-550Kという型番で、30分、60分、90分、120分、連続のスイッチと、4時間後、6時間後、8時間後、10時間後に乾燥完了のスイッチあり。

そばにおいてあるのはデジタル式の温度計。センサーをなかにいれて内部温度がわかるようになっている。内部温度は大体45℃くらいの感じだ。

 結構大きくて、これだと1/12もののボデイも十分に乾燥できる。塗装やクリアが格段にらくちんになった。

126CKは、現在ボディの塗装、デカール、クリアの段階。さらに、足回りを少し仮組みしていろいろとやらなくてはならないことを発見。どうしよ。穴をふやしたりパテをもったり、穴をあけなおしたりいろいろ。少し戦略をたてなければ。しかし、このキット、メタルパーツに関しては懐かしきFDSを忍ばせる出来。こんなもんなのかなあ。とにかく、1/20は巨大だ。どこかで妥協点みつけないと永遠におわんないな、これ。

 クリアは、いままでタミヤのとかモデラーズのとか、グンゼのトップコートとかいろいろ使ってきたけれど今回はフィニッシャーズのAutoClearを使ってみた。専用のシンナーで希釈してハンドピースで塗布。薄いのを三回、濃いのを二回、そして2000番のペーパーで表面をならしてから、心持ち薄いのを一回。かちっとした感触がとても気持ちいい。実は、シンナーとクリアのセットと間違えて、クリアの二本セットを買ってしまっていたのだけれど、結果オーライである。いままでのクリアの中で一番使い易いみたい。

閑話その2。

 ブラジルグランプリ終了。今回の感想はたったひとつ、新米の馬鹿解説者をどっかに捨ててくれ、につきる。はしゃいでいるのはわかるけれど仕事は仕事としてちゃんとしてほしい。中嶋氏に「パーティもいいけどそろそろピットストップのようですよ」とかいわれてどうするやら。自分が個人的に知っていることをだらだらと羅列するだけでレース展開にはコメントしない上、同じ言葉を何回も壊れたテープのように繰り返したり。放送業界の人間じゃないな。中嶋氏に対して「とらちゃんつれてあそびにいったりしますか」と二回も聞いて、「いえ、いきませんよ」という返事に「やっぱりねえ。いや、最近はそうらしいときいたもんで」で話がとぎれたり。無礼さという点では歴代の解説の一ニを争うだろう。しかも、それでひらきなおって「私は暴走しますのでみなさんとめてください」ときたもんだ。関係ないことを「ただきいてみたかっただけ」的なこともするし失礼ぶっこきまくりだし、どうもフジテレビは解説選びで結構失敗するところのような。昔の時みたいに解説者同士が喧嘩しないだけまだまし? でもなあ、その分がちゃんとした解説者への迷惑となって表出しているわけで…。川合チャンとやら、もうすこし大人になってからでなおしてきてほしい。少なくとも僕は、深夜枠とはいえシロウトのまいあがったヒステリー状態につきあうためにF1をみているわけではないのだ。今宮氏もレースに対する個人的なおもいいれが強すぎてときおり一線をこえることがあったけれど、一線を最初からこえたまま、レースがおわるまで戻ってこなかった解説(?)者ははじめてだと思う。まだ、「オイラは赤いフェラーリがだーいすきなんだぁ」と暴走していた某ドリキン氏のほうが、脱せんにも筋がとおっていた分まし。自慢したいだけのオボッチャンはブラウン館の中にはいってほしくないものである。次のサンマリノGPはどうなるんだろう。このままだったら、フジテレビでみるのはやめて後でWOWOWから副音声のみでみる、ことにするしかないかなあ。
閑話その2おわり。やれやれ。

 おまけ。プロターから以前でていたV6ターボキットが、なんとなく完成してしまった。あしかけ10年、ちまちまつくっていたのが、という感じである。1/12のキットからエンジン部分だけを独立させたキット。本体のエンジンブロックが金属になっている、のがウリらしい。とりあえず、あとはこれをきれいにディスプレイする箱を探してこなくては。

5/3

 126CKは現在細かい部分をつくりこんでいるところ。やっぱりリアまわりの補修が大変で、はんだ付けとパテとの格闘になりそう。はんだ付けといえば、電子機器での経験がホワイトメタルではあんまり通用しないことを発見した。いろいろためしたあげく、30Wのこてと出力コントローラーで適切な温度に維持するのが楽であるという結論に。それにしても、コントローラーってスライダックだと思っていたら、最近のは小さくて軽いんですな。どういう仕組みなんだろ。あと、ロールバーがへにょへにょなのでエバーグリーンの1.2mmのプラ棒と1mmの黄銅棒でつくりなおし、メディコムのメタルスプレーで塗装してみた。きれいな金属光沢がでてくれたので満足。

 さて、ちょっとうれしいはなし。恵比須のMr.CraftのG.W.特集で312T5と126C2のカタログを手に入れてしまった。なんのことはない紙切れなんだけれど、やけに嬉しい。内容はスキャナで読み込んでからMD-5000で縮小印刷して額にいれようとか考えている。126CKのが欲しかったんだけれどなあ。


閑話その3
 で、サンマリノGP終了。ひさしぶりにハッキネンの大ぽかが出たり、アロウズがもしかすると結構改善されているのかも、と思えたり、BARもなかなかのところまできていたり、とかはなかなかの見所であった。タンベイ以来のフェラーリの優勝も。解説が中野、というのもしぶくてしかも適切なコメントがきけてよかった(例のめだちたがりやのカワイチャンが割り込んだりして耳障りではあったけれど)。しかし、今回の中継で顕著だったのは「仕事をしないピットレポーター」といえよう。ピットストップの情報もタイアの準備状況もなし、路面の状態報告もなし、各チームの様子の報告もなし、ドライバーへのインタビューもチームへのインタビューもぜんぶなし。ビットストップにいたってはコメンタリーブースのほうから報告されてしまう始末。一体なんのためにこいつはここにいるんだ? F1 Racingの「オレ的記事」での本人の告白を信じるならば「タダでレースを見る特権のため」か? 昔はちゃんと仕事できていたのに、今回は(も)どうしたんだろうねえ。しゃべる内容が「理論的にいえばですねぇ」とかばかりで、ちっともレポーターのそれではないあたり、「解説気取り」がまだぬけていないのかもしれない。解説ができない、ピットレポーターもだめ、となるともうF1の仕事はないのではないのかと思わせるひどいものだった。せいぜいでF1モノコックでみっともないわるふざけをするのが関の山、だというならば、三流芸人でしかない、ということになってしまう。1988年にしゃべるシロウトだったアンチャンは、1999年の今もその線ではシロウトのまま…ということなのかもしれない。今宮氏はうまくならないなりに、誠実にがんばっているというのになあ。F1 Racing日本語版でのなんか間違った自身にみたされているとしかおもえない「オレ」ぶりといい、自慢するより仕事しろよ、といいたい。いわゆる「オイッていいたくなりますよ」ってやつだな。やれやれ。
閑話その3終わり。なんか「今回のカワイチャンコーナー」みたいになってきたな。

5/6
 ウインドウのクリアパーツはいままで失敗が多かった部分なので内側を石膏でかためてからデザインナイフで切り出してみた。これ、失敗しても石膏型と透明プラ板からヒートプレスで再生できるのに気がついた。なるほど、賢い方法かも。石膏型のほうはとっておかなきゃ。切り出して、ペーパーがけ、コンパウンドがけをしてから、内側をハンプロールのMASKSOLで保護して持ち手をつけ、クリアブルーを吹き付け。今回はタミヤのエナメルを吹いてみたけれど結構よい感じ。ボディへの取り付けはマスキングテープで位置をだしてからフィニッシャーズのクリアか、ロックタイト460を針で流し込んだ。リベットはモデラーズのエッチングパーツから。細かいパーツはとばしやすくて精神がすりへりそう。何回ピンセットからはじいてしまって絨毯とにらめっこしたことか…

 追加したりかえたりした部分をつらつらとならべてみると…ボディのフロント部の張り出しをプラ板とポリパテで追加、サイドポンツーンの形状が平ら過ぎる(実車は中央部分でそこはかとなく盛り上がっている印象)のでポリパテで追加、シートベルトをモデラーズの1/20のものに変更、ロールバーをプラ棒と黄銅でつくりなおし、シフトゲート部はメタルックでそれっぽく、エッチングパーツをモデラーズの1/20 126C2用グレードアップパーツから一部流用、リアサスペンション部分はまったくといっていいほどパーツがあわないので半田をもりもりと修正、シートの後ろからヘルメットにつながるケーブルを吉祥寺のアクセサリーパーツ屋で買った黒い鎖におきかえ…こんなとこかな。あと、完成したらタミヤの透明ケースにいれる予定なんだけれど、どうせだから以前買い込んでおいたモデラーズの1/20フィギュアを横におくことにした。絶版とかいうのでMr.Craftで買った「なんとなくGilles」というやつ。文字プレートもかっこよくつくりたいけれど、これはどうしようかなぁ。Modelaでもあればいろいろできるんだけれど…なんか考えよっと。なんか、手を動かした分だけ完成にちかづくのでうれしい。これができたら次は∀かな(「たいれる」かもしれないけど)とかと気持ちがさきばしりはじめた。危険な兆候かも… 高名の木登りのあやまちすなというはなしもあるし。


5/18

 ちまちまと完成にむけて匍匐前進。実は、先週一週間をひどい風邪をひいてしまい、かつ、適当に薬でごまかして仕事をしていたけれどとうとう果ててしまったりして、遅々として歩まず。とりあえず、コックピットまわりとかエンジンブロック、前後サスまわりの組み付け、リアウィングの取り付け、その他。あんまりこまかい部分のつくりこみはしないでいこうと思っていたのだけれど、かたちになってくると気になってくる。結局、ProfiLiをひらきながらブレーキワイヤーをつないでみたりもしてしまった。うーむ。1/20は大きいからつい、すきまが気になってしまう。ワイヤーはモデラーズのディティールアップパーツをつないでメタルックで何ヶ所かとめる、というやり方。ボディをのせてみると、消火器がないのが気になるので今度はこれをつくらないと… ますます完成が遠ざかるような…

 FSWが届いたのでみていたらTRONの312B3を発見。ダラーリの後期型B3(Tそっくりなやつ)は10年近く前につくったのが手元にあるけれど、このTRONのはそれよりも少し古いエアインテイクが角張ったタイプ。B3って模型があまり出ていないからとりあえずこれを注文してしまった。ついでに本も二冊頼んでみることに。あと、BackOrderになっていたMeriの126C2を発送したというinvoiceが届いていたので近い内にモノがくるだろう、とちょっとわくわく。

閑話その4
モナコGP終了。フェラーリ! それにしても完走9台というのはすさまじい。マクラーレンも段々しんどそうになってきたし、これからの展開がおもしろそう。アロウズも新エンジンがくると良い方向にかわるだろうか。BARももう少しなんとかなるといいのに。ホンダエンジン?
解説が中嶋アンド鈴木というのはまさにいまだからこその組み合わせだろう。贅沢な布陣だけれど、やはりとても楽しめた。ピットリポーターの人も今回はちゃんとレース前・レース中の実況をしていたし(でも中嶋氏にちょっぴりとつっこみをいれられていたけれど…)
風邪ひき状態でへろへろになりながら見ていたので注意力も散漫だったかも。WOWOWでみなおそうかな。
閑話その4終わり

 翌日126C2到着。MKS003のはずが、説明書は002のもののカラーコピー。エッチングパーツもLongBeach独特の失格リアウィング部が三枚も入っていたり、とちょっとどたばたしている。とりあえず欠品はなさそうなんだけれど。キットのほうは在庫パーツとつくり足しの組み合わせで説明書は印刷したものがないのでMKS002のものをコピーしていれた、というところなのか、そもそも最初からこんなもんなのか。同じMeriでもCKはきれいな説明書があったのに。ロットとしてできたというよりもorder受けてひとセットでっちあげたような印象が… 確かにGPMからは「いま在庫ないからちょっとまっててね」というメイルがきてはいたけれど。でも、こういうラフさいいかげんさに接すると、どんなにディティールの細かいキットをCADベースでつくりあげていってもやっぱりイタリアの小さなメーカーの味だな、とか思えて嬉しい。TAMEOはこういうこともうないのかしれないけれど、いろいろあったMeriだからこそ、かも。新作もだすということなのでMeriにも期待、である。TAMEOでもMeriでもいいから312T3だしてくれないかなあ。MakeUpのをどこかでさがすかなあ。あ、そういえばのびのびになっているMakeUpの126Cはどうなっているのだろう。ちゃんとでるのかしら。

5/25

 とりあえず完成。現在はドライバーのフィギュアに挑戦中。しかし、最終的な段階でもいろいろあるキットで、ミラー用の鏡面がエッチングパーツにはいっているのに、やたらと巨大ではみだしたり(結局、これもモデラーズのグレードアップパーツで代用。しっかりしてよぉStudio27…)。消火器は5mmのプラ棒から削り出して、シルバー塗装のプラ板の帯をかけて、デカールは電撃HobbyMagazineに以前ついてきたものを流用。いやあ、つくっている間は巨大だと思ったけれど、できてみるとうれしいものだ。

 あと、この横にドライバーたてて、エッチングで銘板をつくろうかと思っている。

 ところで、7月号の電撃HobbyMagazine、小林誠氏の文があった。これが、わかりやすい。「ガンガン作って心はダメダメ」とは名台詞である。ModelGraphicsの青臭い主張と並べると、この言葉の重みが明確になる。(MGって、もうちょっとでずっといい主張になるのにいつもその一歩手前でこけているような。気負いすぎるんだろうねえ。「ファン」のせいもありそう)

 模型づくりもそうだけれど「濃いファン」「オタク」がでてきた時点で座標が大きく転換してしまうのだろうと思う。個々の楽しみ、作品の鑑賞というものがどこかにおっこちて、解釈の文脈が暴走していくから。それは「正解」のあり方や「プロ」や「名人」のあり方というかたちをとることもあるし、ファンが作品に「かたるしす」を求めたのにそれを与えてもらえない、という不満だったりもする。共通しているのは、モノに接するよりも前にオタクは自分の中に先んじて「価値の文脈」をつくりあげていて、それにてらさないと作品を受容できない、ということなんだろう。テレビ番組なんかでも、オタク的世界観をくすぐるようなガジェットが少しでもあると、それをベースにした解釈の文脈をつくってしまい、それにてらして「今週の話はだめ」「最近これはダメ」になっていく、という感じ。そこにあるモノをそのまま楽しめばいいじゃん、というのはもうだめなのだろうか。模型だって、自分のつくりたいものを自分がうれしいようにつくっていくうちに、そのうち技術も向上してしまうだろうし、上をみてしまったりもするだろう。でも、自分の手先ではないところに評価の文脈をつくってしまうと、それはすでに「模型づくり」という趣味ではなくてなにか違うものの様に思う。他人のつくったものに「オイッ」とか突っ込みをいれてしまう下品なオタクなんかも頭に浮かぶ。

 そういう観点でみていくと、「電撃」は「つくる」ことを常に念頭においた誌面づくりをしていて、そこがとても心地よいのだ。MGは、なんか違うし、HJは模型というよりもキャラクター物の総合雑誌になってきているし。

#でも、小林さん、ModelCarRacersも出してね。

 はなしかわって、最近の買い物はエンタープライズEの完成品おもちゃと、Protarの1/12の126C2。1/12て大きいんだろうなあ。1/20でこれだからなあ、とか思いながら、再販される641/2も予約してしまった馬鹿者である。引っ越さないとつくれないのに。置き場所もないし。あと、なんとなく∀が随分できてしまっている(なぜだ)。ひげとちょんまげ薄くするだけですごくよいかたちになるよいキット。レジンキットの直後だから、つくりやすくてつくりやすくて(笑)。もとのデザイン画見たときからなかなか気に入っていたのだけれど、立体になるとことさらにかっこいい。1/100もでるとかいうし、MGドムもでるみたいだし、楽しい(しかし、∀のデザインって「かっこわるくみえるのが当然」という論調の表現が多いのはこれもまた「オタクの文脈」なのだろうなあ)。ウォドムも1/144で出るとすると、相当大きなしろものになりそう。

 MakeUpの126Cは月末になった上、しかもフルディティールキットになったとか… 価格未定というけれど、2万円こえてほしくないなあ。そういうつもりで用意していたんだけれどなあ。

6/1
 フィギュアもできて、なんとか完成。エッチングの銘板はまだエッチングキットが手に入っていないのであとまわし。ちんたらつくっていたら3ヶ月くらいかかったわけだ。

 くみあわなくて苦労したリアまわりだとかいろいろあるけど、とりあえずこうしてかざってみるとそこはかとなく嬉しい。タミヤのアクリルケースに、同じくタミヤの3Dスプレーでベースをつくってみた。フィギュアのデカールが堅くて苦労したり(絶版モノだから文句はいえないけど)最後の最後まで大変だった。でも、CK。ボディの形状変更と、はじめてハンドピースつかってみたクリアがけとが成功したので個人的にはO.K.である。はんだ付けもそれなりにやってみたし。

 造るにあたって資料になったのは、洋書の他にはMeriのキットについてきた説明書だったりした。これ、Protarの1/12のC2つくる時にも役に立ちそう(スケールってなんなんだろう…)。

 スペインGPは、マクラーレンの速さが評判通りであることが確認できた一戦。ただ、フェラーリがそこにぴったりとついていったのが印象的だった。これからの開発速度の勝負がどうなっていくか。BARはあいかわらが速いんだけれどどこかかみあっていない。いや、マクラーレンが壊れなかった、という点をこそ評価すべきだったのかしれない。カナダGPはどうなるだろう。

 カナダといえば、2ヶ月程前にMuseeGillesVilleneuveにwebから注文したキャップとキーホルダーが届いた。キーホルダーは1980年のイモラ予選で走った126C(!)。結構よくできていて嬉しい。

 次は、たぶんTameoのTyrrellP34「たいれる」版、になるはず。いつとりかかるんだろう。