デジタルカメラ シャープ VE-LC2
しょうこりもなく、三代目のデジカメである。これを購入するにあたっては直接の引き金となるできごとがあった。都立大学の自己評価について、朝日新聞に「学生からのアンケートを白書に掲載する。また、外部評価の取り入れも検討中」という記事が掲載されたのだが、学内の某委員会がこれにオハラダチとなったらしく、大学当局として朝日新聞に抗議を申し入れる、といきまいたのである。あげくの果てに、アンケートなんか白書にりせないほうがいい、といういきまきかたまでやったもので、ちょっと混乱が生じた。学生アンケートを白書に掲載する、というのはその数ヶ月前に学内では決定事項としてアナウンスされていたし、外部評価の取り入れについては事実先にでた以前の白書でも検討されているのであり、どこにも事実に反する点はないのに、である。記事は都議会の一般質問をベースとしていたため、記者に連絡をとった上、自分でその議事録を見に行ったのだ。都庁の隣の建物にある資料室は、整理のため閉鎖していたところをわざわざ特別にあけて閲覧させてくれた。当該部分は、議員からの質問に対して都立大学の事務長が返答しているもので、やはりこれを見ても記事に間違いはないし、事務長の答弁にも問題はない。つまり、問題は記事に反応した某委員会にある、ということが明確になったわけである。
#ちなみに、この後、このこっぱずかしい「委員会」が朝日新聞に抗議
#したのかどうかは寡聞にして知らない。もしかすると常識ある先生が
#そんな恥ずかしいことはするな、と止めたかもしれない、とかすかな
#期待をいだいているのだが、どうだろうか。
まあ、そういう恥ずかしい話題は本題ではない。問題は、この都の資料室にはコピー機というものがなく、閲覧して、自分でメモをとるしかなかった、ということだった。そこそこの分量をかりかりと写し取りながら、これはなんとか改善できないものか、と考えたのである。うつしたものは、この場をはなれるとどうしてもうつし間違いをしているのではないかという不安につきまとわれる。ハンディコピーという手もあるが、あれは結構かさばる上、きれいにコピーをとるのにも慣れが必要であり、さらに、資料が厚かった場合にはお手上げである。そこで考えたのが、デジカメによる複写。ただし、この場合、デジカメ自体はできるだけ小型であることがのぞましく、さらに、接写時に文字がきちんと読めること、そして、付属の液晶が十分に大きいこと、つまり、可読性のあることが大切となる。こういう観点で、デジカメ売り場をまわった結果、候補に挙がったのは二機種。PanasonicのCoolshotIIとシャープのVE-LC2。CoolshotIIはコンパクトフラッシュ対応という点や見事なまでの小ささが魅力だったのだが、接写すると文字がよめないといういかんともしがたい欠点があり脱落。接写時の距離は40cmなどという設定になっているのがいけない。初代のCoolshotはこの点きちんとピントがでていたことを考えると残念である。VE-LC2はメモリーカードが使えない、CoolshotIIより少し大きい、という点を除けば合格。接写時のピントはきちんと出るし、液晶は十分に大きく、これだけでメモとしては用がすむ。さらに、メモリーカードがない分はザウルスとの赤外線通信で補うことができるため、事実上問題なし、とみた。
実際に使用してみて、接写専用機としておくのがもったいないほどきれいにとれる。QV-100のようなへんなノイズや色ずれもない。図書館の伴として、日常的に持ち歩くカメラは、いまのところこれである。
Victorがだしている、携帯カラープリンタにも食指が動き始めてしまった。これだとIr-TranPでVE-LC2から直接出力できる(ヨドバシカメラで確認済み)。携帯オフィスとしては、これで完成をみることになりそうであるからだ。なんか、衝動買いしそうで恐い。気持ちをなだめながら・・・とかいいながら、次の都民カレッジの講座ではすでに揃えてしまっているかもしれないあたりが・・・
1998.05.20