デジタルカメラ カシオQV-100
ホームページ用の画像を簡単に作ることを考えていた。普通に写真を撮ってスキャナで取り込んでみたり、ネガやポジをフィルムスキャナで取り込んでみたり、PhotoCDを焼いてみたり、といろいろ試していて、確かに画像はきれいにとりこめるのだけれどその操作の繁雑さが面倒で、億劫になっていた。なにしろ、フィルムベースの写真を撮ると、現像があがるまで結果がわからない。それがまた楽しみであるのは確かなのだけれど、往々にしてこちとら写真一枚としての作品をつくりたいわけではなく、手軽に鮮度のよいものを出していきたいのだし、一枚の写真を撮るほどの緊張感はこの際無用である。メモがわりに見たものをそのままとってきて、たかだかVGA、SVGAの画面にそれなりにでてくればそれでいい。そうすると、大体において640*480の画像があればことはたりる。やはりデジタルカメラか、と思っていた。だけれど、そういう目的ではカメラ本体がそのへんの普通のカメラよりも軽く、小さくなくては意味がない。目についたものをすぐにその場で撮れなくては仕方がない。そうすると、いろいろと出ているデジタルカメラの大半は候補から落ちてしまう。画質の良いのはそれはそれとして魅力だけれど、用途によってはそれは第一義の基準ではない。
で、みていくとカシオのQVシリーズあたりのサイズ、重さが一番ぴったりと目的にあっていた。問題は解像度だったのだけれど、これもQV-100でクリア。と、いうわけで青森の実験所にいくのをきっかけにQV-100とMac用のケーブル、ソフト等を一式購入したのであった。
実験所では細胞へのマイクロインジェクションを教わったのだけれど、その過程をその場でひとつひとつ画像として取り込み、かつ、すぐにそれを見直しながら復習できる、という点は実に役にたった。これだけでも画像メモとしての機能は満足がいく。また、撮影枚数も十分で、一杯になった時のためにDuoをもっていったのにもかかわらずそこまでの必要はなかった。室内での撮影もそこそこ可能だし、一応の接写もできる。何よりも、画像のメモを気軽にとれて、すぐその場で見ることができる、という点は想像以上に便利なものだった。常にポケットにいれて持ち歩いて、とりあえずは満足したのだが…
ひとつだけ気に入らない。特に、明るいところでの撮影で顕著なのだけれど、画面の上部が赤く、下部が青くなってしまう傾向が強いのだ。露出オーバーでそうなるのかと思っていたのだけれど、よくよく見るといつもそういう傾向がある。光量が多いときに露骨にででくる、ということのようだ。ある程度は補正できるけれど、ちょっとこのままでは使いにくい。まだカシオに問い合わせていないので、近いうちに電話してきいてみようと思っている。ちなみに、QV-100のシリアルは1013090A。この点を除けば実によい機械なのだけれど。
1996/11/11