Booster PB2400 G3

 Newerから2400用G3カードが発売され、また、「限定」の甘美な呼び声つきのキャッシュ1Mの話題が出たとき、インタウェアも開発しているらしい、それも、320M版らしい、というはなしがあった。ただ、その時点で出荷日程がきまっているわけでもなかったし、はっきりいえば本当にでるかどうかもわからない状態で、NewerのG3カードを買っておかないと入手できなくなるのでは、という危惧と、その後で本当に320M版がでてしまうとくやしいだろうし、という心配がないまぜになった。結局、インタウェアの製品に賭けてみたわけで、昨年暮れに製品の出荷がアナウンスされた時はうれしいというよりも、ほっとした、というのが実際のところ。

 で、これがまた入手困難で、12月に予約して、手に入ったのが今年の3月。ショップには300近い予約があった、というし、ひとつ15万円を超える製品だけにちょっとした出来事だったのではないかと思う。そのせいか、ほぼ月に一度ある入荷時期に、予約者が該当できたかどうか、という連絡が混乱したり(数量にあぶれたか、あたったかがわからない、とか、かといって電話で自分の番号は該当するか問い合わせるといかにもうっとうしそうに「こっちからメイルするから電話しないでくれ」といわれたり… ものの価格が価格なので、該当しなかった場合も連絡してほしい、というのが客の我儘かどうか。キャンセルしたくても、これではどうにもできないじゃないか、と一時期は正直いって予約を取り消そうかと悩んだけれど、取り消したからといってモノが手に入るかどうかもおぼつかないわけで… 結局、そのままそこで購入した。まあ、手に余るほどの予約数をさばくための混乱だったのだろうけれど、それなら、手に余りそうなところで予約受け付けを一次停止するとかできたのではないかなあとは思う。テキも、商売なわけで。

 さて、機械を店にあずけて一時間、取り付け完了したものを受け取りにいくと、ハードに問題はないけれど機能拡張のせいで動かない、起動しない、という。アップルの機能拡張マネージャがはいっていないのでこれ以上はなんともできないとのこと。純正のマネージャはコントロールできないファイルが多いのでシゥアウェアのSymbiontsというのをいれて使っている。純正と同様、起動時にスペースバーをおしていれば使えるのだけれど、これは個々のユーザの問題なのでそのまま引き取り、近くのいきつけの喫茶店でうでまくりしながら対処。

 ためしにそのまま起動すると、あれ? ショップの人の言葉とは違ってちゃんと起動する。でも、何か大きめのアプリをたちあげると凍ってしまう。これきメモリ関係だろうとあたりをつけてRamDoublerをはずすと、ちょっとましだけれど、ものによってはおちる。で、仮想記憶も止めて、やっと安定。ここまでほぼ15分。ようやくG3の速度を体感するところまでこぎつけた。

 大きなアプリをつかったときほど、速度向上が顕著。PageMillやCanvasなんかがストレスなく動くし、SoftWindowsも普通に動く。つっかかるような感じだったクラリスワークスのドキュメントもなめらか。これは、すごいや。とりあえず、大満足、である。なにせ、PageMill上で新しいページをつくろうかという気になるくらいだから。

 さて、「動かない」の後日談。その後、インタウェアのwebをみにいったら、Booster用ファイルのアップデート版がでていた。登録は先月、2/1。内容をみると「1400で仮想記憶がつかえない問題を解決」とある。あれ? で、これにいれかえたらRamDoublerも仮想記憶も問題なし。「お客さん、動かない、というのは大体、機能拡張いれすぎている人が多いんですよ。これをきっかけに整理していただくほうが」なんていわれたけれど、なんのことはない、付属の機能拡張のバージョンの問題じゃない。そういえば「機能拡張がコンフリクトして動かない、というお客さん多いんですよね」なんていっていたけれど、そりゃそうだろう。Apple自体、仮想記憶をオンにすることを推奨しているわけで、ならばほとんどの人はなにがしかのトラブルを経験するはず。うーん、いろいろと考えさせられる出来事ではあった。

 

1999.03.02.