都民カレッジ第二期
パソコン応用E
 
インターネット初級テキスト
http://www.pluto.dti.ne.jp/~mic-a/inet/index.html

講師・阿部道生
mic-a@pluto.dti.ne.jp


 インターネットを使った情報提供は多岐にわたるようになりました。テレビやラジオ番組の関連情報の他、日常生活に有用な多種の情報が自宅にいながらにして入手できます。たとえば、各種新聞の速報や電車の時刻表、テレビの番組表と番組紹介、旅先の宿の案内、各種辞書類など。また、電子メールは受け手の時間束縛のない情報伝達手段として定着した感があります。企業や大学では普通の手段として使っていますし、学生の就職活動などの場面では、電子メールを使った応募以外は受理しない、ということも増えています。

 この講座では、インターネットの歴史、仕組みについての説明の他、電子メール、Web等の具体的な使い方、応用について紹介していきます。


インターネットとは何か

 インターネットとは何か、という問いに対しての一番シンプルな答えはコンピューターのネットワークである、です。専用の回線、電話回線等を通じて、コンピューター同士が接続されているネットワークであり、それぞれのネットワーク同士がさらに世界的規模で接続されているネットワーク、それがインターネットです。


 1960年代に、アメリカで遠隔位置のコンピューターを活用するためのネットワークがつくられました。これは、国防総省の研究部門の資金提供で実現したもので、ARPANETと呼ばれています。その後、ネットワークの研究は全米科学財団やNASA、そして大学にひきつがれ、今にいたっています。日本では、1984年に、慶応義塾大学、東京工業大学、東京大学のそれぞれのネットワークを接続させることから開始されたJUNETがはしりとなり、電子メール、ネットニュースを中心とした学術利用が行われました。その後、企業も参加したWIDEプロジェクトが発足し、オープンなネットワーク組織がたちあがりました。現在では、ネットワークを提供する組織の幅も広がり、数年前はほとんど数えるほどしかなかったプロバイダも増加の一途をたどっています。

 1995年には500万人前後だった国内の利用者も、現在では1000万人を越えています。世帯普及率では7%となっています。この数字は当分の間、増加していくでしょう。


コンピューターのネットワーク

 インターネットは世界中のコンピューターがつながっている「ネットワークのネットワーク」です。ここでは、いくつかそのネットワークを使うのに必要な知識を説明していきます。

コンピューターの名前
 インターネットに接続されているコンピューターには、世界で一つの、つまり、それによって特定のコンピューターが特定できるような名前がつけられます。これをドメインネームといいます。インターネットアドレスとして紹介される時には、このドメインネームが含まれています。ドメインネームはいくつかの部分に分かれており、所属がそこから解るようになっています。たとえば、東京都立大学公式のWWWアドレスの場合、

www.metro-u.ac.jp

 のうちで、「WWW」の部分がサーバー機能を持つコンピューターであることを示し、「metro-u」は都立大学であることを、「ac」は学術(academic)の所属であることを、そして、「jp」は日本のコンピューターであることを示している、という具合です。日本流の住所表記とは逆に、右端のほうがより大きな所属をあらわしています。右端のjpは国際的に管理されているトップレベルドメインで、二番目の第二ドメインが組織の形態を、三番目の第三ドメインが組織の名称を、そしてそれ以降はそれぞれの組織で管理される名前、ということになっています。

 この名前は、管理組織によって登録、管理されています。たとえば、都立大学の中のコンピューターの名前は都立大学で管理されているわけです。インターネットは、こういったコンピューター同士の情報のやりとりで成り立っています。


IPアドレス
 名前のほかに、コンピューターにはIPアドレスという番号が決められます。これも、そのコンピューターに特異的な、唯一の番号です。たとえば、上記、都立大学のwww.metro-u.ac.jpはIPアドレスでは、

133.86.14.71


 という数字が割り当てられています。IPアドレスは区切られた四組みの数字です。それぞれの組織で、内部のコンピューターのIPアドレスを管理・割り振っています。都立大学の場合は最初の二組、133.86が都立大学の管理であることを示していて、残りの二組の数値でそれぞれのコンピューターを示すようになっています。実際のネットワークで、コンピューターから他のコンピューターに接続する時には、このIPアドレスを用いて相手を探し出すことになります。

 先程の「名前」はこのIPアドレスに変わって人間が理解しやすいように、ということで用意されたものです。ネットワークには、こういった「名前」をIPアドレスに変換する役割のサーバーがあり、実際のネットワーク利用ではIPアドレスの数字は意識しなくてもいいようになっています。

DNS
 インターネットを構成している、それぞれのネットワークはそこに属しているコンピューターの名前とIPアドレスを管理しています。そして、他のネットワークからの問い合わせに答えるために、ドメインネームシステム(DNS)というサービスを行うサーバーがあり、問い合わせに対して正しいコンピューターが選ばれるようにしています。DNSのサーバーには、そこで管理しているコンピューターの名前とIPアドレスを対応させるデータベースがあり、これを使って世界中からの接続の問い合わせにこたえています。

 ネットワークの設定で「DNSサーバ」という言葉がでてきますが、それは、このドメインネームシステムのサーバーを設定するためのものなのです。

様々なサービス
 インターネット上では、電子メール、WWW等の様々なサービスが存在していて、インターネットを利用する際の強い動機となっています。従来にも、NIFTYやPC-VANなどといういわゆるパソコン通信でも似たようなサービスはありましたが、インターネットとの違いはそのサービスとしての広さにあります。パソコン通信は、それぞれのサービス、NIFTYならNIFTY、の中でのやりとりが主でした。それに対して、インターネットの場合はどこのプロバイダと契約しても、電子メールもWWWも、全世界を相手に使用できます。いわば、パソコン通信がそれぞのメーカーがサービスそのものを開発してユーザーに売っていたのに対して、インターネットでのプロバイダはサービスを利用するための入り口を用意しているだけということになります。


 インターネットのサービスは、標準的な手続きを決めて、ユーザーがその約束にそって使用する、というかたちで成立しています。手続きさえ整っていれば、利用するプロバイダがどこであるか、といったことは関係ありません。


ではどうやってインターネットに参加するか
 一昔前、まだ日本のインターネットが大学等の特定の組織でしか利用できなかったころと変わり、現在では実に数多くのプロバイダがあります。インターネットに参加するために必要なのは自分のコンピューターを既存のネットワークの一員として接続することと、接続した後で様々なサービスを利用する際に必要な電子メールアドレスを得ることです。電子メールアドレスをすでに持っている場合は前者だけですみます。

 では、自分の所有しているコンピューターをどうすればネットワークに接続できるのでしょうか。大学や企業の場合は、ネットワークカードといった専用の機器を用意して組織内のネットワークに接続します。自宅の場合は電話回線を通じて接続することになります。電話回線の場合も、従来の電話の場合はモデムを、ISDN回線の場合はTAとよばれる機器を使って接続します。


自宅からインターネットにアクセスするには

1.アカウントを得る
 インターネットマガジン等の情報から、プロバイダを選びます。選ぶポイントは、利用時間に対する費用、初期費用、家族会員制度の有無、自宅と同一局番内にアクセスポイントかあるかどうか、等です。アカウントを得ると、メールアドレスや必要なサーバーのアドレスが手に入ります。また、接続手段によっても必要なプロバイダはかわってきます。通常の電話回線なのか、ISDNにするのか。

2.接続手段を整える
 手段ごとに必要な機材がちがいます。電話回線では、モデムが、ISDNではTAが、携帯電話・PHSでは接続用のインターフェイスカードが必要です。


電話回線の場合


モデム


コンピューター→(シリアルケーブル)→モデム→電話回線

 モデムの場合、自分のコンピューター用の接続用のケーブルがあるかどうか、接続用のソフトウェアは提供されているか、速度は十分か、という部分を考慮して選びます。



ISDNの場合 1
 TA(ターミナルアダプタ)は、接続方法自体はモデムといっしょで、コンピューターのシリアルポートに接続します。

コンピューター→(シリアルケーブル)→TA→ISDN回線


 TAの選択についても、モデムと同様ですが、最近ではメーカーごとに特別な付加価値のあるものがでています。

ISDNの場合 2
 TAの中にはダイアルアップルーターとよばれているものがあります。これは、ISDN回線につながったTAが仲立ちとなって、コンピューターはネットワークカードを介したLANとして接続します。家庭内LANが簡単に構築できる、複数のコンピューターで同時に接続できる、といった利点があります。反面、ネットワークカードやハブといった接続用の機器が特に必要になる、という制限もあります。


ダイアルアップルーター




ハブ


ネットワークカード


コンピューター→(Ethernetケーブル)→ハブ→(Ethernetケーブル)
→ISDNルーター→ISDN回線

 ISDNの場合、共通して気をつけなくてはならないことは、通常の電話やFAXも、TAが動作していないと利用できないということです。停電時にバックアップの電池がなくなると電話がつかえなくなる、なにかの拍子にTAのスイッチが切れてしまうと電話も使えない、といったことがおこります。また、原則としてTAの設定を行うためにはコンピューターが必要となります。

携帯電話・PHSの場合
 これは、主に外出先からインターネットを利用する場合の設定となります。携帯型のコンピューターや電子手帳等を電話と接続します。この場合、それぞれの機器に固有の機材を揃える必要があります。


ザウルスポケットとPHSを接続した例

コンピューター→接続用カード(PCMCIA)→携帯電話・PHS

携帯端末→専用アダプタ→携帯電話・PHS


 これらの機器を揃え、プロバイダとの契約が完了すればすぐにもインターネットの世界に入ることが出来ます。通常、接続する自分のコンピューターの名前やIPアドレスを気にする必要はないようになっています。プロバイダとの接続では、接続のたびにプロバイダ側からそれぞれのコンピューターの名前とアドレスを自動的に割り当てて使用できるようにするためです。



インターネット上のサービスを利用する際の心構え


 それぞれの契約プロバイダを通じてインターネットを利用することになると、そこでの心構えというものがある程度必要となります。電子メールにしても、WWWにしても、その心構えの第一として忘れてはならないことは、そこでのやりとりが対話の基本となっている、ということです。例えば、WWWのサービスのひとつとして掲示板を持っているところがあります。この掲示板には、そこの話題に興味のある人は誰でも参加できることが普通です。「誰でも」ということは、いろいろな組織、いろいろな立場の人がそこには集まっている、ということでもあります。また、掲示板でのやりとりはそこでの文章による表現によって行いますから、言葉による伝達ということを考えなくてはなりません。


自分の常識は他人の非常識


 我々の日常的な人間関係では、見ず知らずの人と突然会話をする、ということはめったにありません。家族であったり、職場の同僚であったり、というそれなりに背景文脈のある人間との対話が基本であり、そうでない場合にはとりあえず「知り合い」になるための手続きが必要です(特に日本人はこの「手続き」が繁雑なものです)。つまり、日常のコミュケーションというのは相互に相手のことが「それなりに」わかっていて、暗黙のうちに共有されている前提が十分に存在しているところに構築されています。このため、あえて言葉にしなくてもすむことや、多少ラフな表現でも「こちらの意を汲んでもらえる」などの以心伝心的な「対話のあそび・余裕」があるわけです。これは、ある種の仲間意識、共同体意識、いわゆる「世間」です。逆にいえば、なんらかのかたちで同じ共同体に属していないと、コミュニケーションの相手とはならないのが日常生活なのだといってもよいでしょう。普段は意識していない言葉の遣い方、表情や間合いの手法にも、伝達に使われる意味があるわけです。

 ところがインターネット上でのやりとりはそれとは趣が違います。もちろん、コミュニケーションである以上、暗黙のうちに前提される共通の背景というものはありますが、それの占める割合が極端に少ないのです。例えば掲示板の場合は、最低限の日本語の能力と話題に対する興味、というのがその共有される背景です(話題への興味の延長として、隠語のような専門用語や常識が成立している場合はあります)。これらは文字どおりの意味であって、そこには以心伝心等のはいりこむ余地は基本的にありません。逆に、自分のいつもの以心伝心を持ち込むことは対話の阻害にしかなりません。

 よく、インターネット上の論争や口論のことを「フレーム」と称して注意が喚起されていますが、こういった争いは、対話の双方が、あるいは一方が「自分にとってはあたりまえな」前提を無批判に対話にもちこんでしまったことがきっかけとなることが多いのです。自分にとってあたりまえのこと、というものが、他人にとってもあたりまえであるとは限らない、という、これは実はインターネットに限らずコミュニケーションの基本なのですが、第一に考慮しておくべき心構えはこれなのです。


責任は常にその人とともにある


 インターネットというものの実態はコンピューターのネットワークのつながったものです。そして、コンピューターのネットワークとは、ユーザーにとっては移動手段のようなものです。原則として、インターネット上の発言はそれを行った個人の責任によるものです。所属組織や所属プロバイダは、無関係なものです。法に触れるような内容であれば別ですが、基本的には発言のすべてはその発言者の責任の下になされているのである、ということを忘れないようにしましょう。人によって立場や感じかたが違いますから、もしかするとあなたの精神に耐えられないほどひどい表現や内容に触れることもあるかもしれません。もし、真実耐えられないのであればそこを見ないようにする、というのが解決法の一つです。あなたには耐えられなくても、そこに極めて建設的で重要な価値を見出して利用している人はいるかもしれません。感覚的に無視できない、放置できない、という場合は、発言者に連絡をとってみる、ということになります。間違っても、その掲示のあるプロバイダや組織の管理者に連絡をとってはなりません。管理者は文字どおりシステムを管理する立場なのであり、その内容の検閲者ではありません。たまに自分の気に入らない発言を封じるという目的で管理者に「苦言を呈する」というようなことをする人がいて、インターネットに混乱をもたらしています。このような行為は個人のわがままの履き違えでしかありません。

 このような場合は逆に、自分の行っている「あたりまえの」発言が、立場の違う人から見たら堪え難いほどひどい暴言である可能性について考えてみるべきなのです。世界にむかってひらかれている環境で、誰でもが参加できる場、というものは、自分にとっての狭い世間とはまったく異なったコミニュケーションが成立している場でもあります。多様な価値観の交錯する場、といってもいいでしょう。ここでの原則は、発言の責任は自分でとる、ということです。これも、日常生活ではあまり類似の経験がないためにはじめのうちは混乱するところかもしれません。

 インターネット上には、あらゆる分野の情報があります。ネットワークのネットワークという性質から、それぞれの組織や国の規制・法律からすらも自由に情報は流通しています。重要なことは、それを自分はどう利用するか、自分はそこにどのようにかかわっていくか、ということなのです。

 インターネットの時代、それは、私達自らの意志と責任をとわれる時代でもあるのです。
そのほかの心構え
 半角のカタカナや、メーカーごとにことなるような機種に依存した文字はつかわないこと、他人の発言を引用する場合は必要な部分のみを引用するようにして無駄なことはしない、等といったこまかな約束ごともありますが、これらは基本的に一般常識の範囲でのことです。詳しくはネチケットガイドラインといった文書が存在していますからそれを参照してください。

都民カレッジでのインターネットの利用について


 都民カレッジでは、コンピューターを独自に管理しています。受講生の皆さんにはそれぞれのメイルアカウントとパスワードが渡されているはずです。ここではまず教室のMacを使って電子メールを使うまでの方法を説明します。これは、ファイル転送ソフトを使って教室のファイルサーバコンピューターから、自分のフロッピーディスクに電子メール用のソフトを転送することからはじまります。

・用意してきたフロッピーディスクをMacのフロッピーディスクドライブに挿入します。

・Applicationフォルダの中にあるFetchのフォルダを開きます。



・続いて表示されるウィンドウに必要な情報を入力します。
Hostの項目には取得するファイルを提供しているサーバーの名前(あるいはIPアドレス)を入力します。ここでは、ftp.pcc.metro-u.ac.jpと入力します。ftpとは、File Transfer Protocol(ファイル転送手続き)の略で、インターネットでファイルを提供するサービスです。この名前は、都民カレッジの教室用のファイルサーバーを意味しています。

UserIDにはanonymousと入力します。匿名、誰でも、という意味です。

Passwordには自分の電子メールアドレスを入力します。


OKをクリックすると、画面がかわりサーバーコンピューターの中の様子が表示されます。



ここで、Macのフォルダをダブルクリックします。画面は、サーバーのMacフォルダの内容の表示にかわります。



Eudora for PCCとかかれたフォルダを「一度だけクリック」して黒く反転表示させます。(ダブルクリックしないように注意します)


・RemoteメニューからGet Directory and Filesを選択します。



・保存用の画面が開きます。ファイルのリスト表示が自分のフロッピーディスクになっていることを確認してください。正しければ保存をクリックします。少し待っている間にフロッピーディスクの中に電子メールソフト、Eudoraのフォルダが保存されます。



保存が完了したら、FileメニューのQuitを選んでFetchを終了します。自分のフロッピーディスクのアイコンを開いてみて、Eudoraのフォルダがそこに保存されていることを確認してください。


・フロッピーの中のEudoraフォルダを開き、さらにその中にある電子メールフォルダを開きます。



・「電子メール設定」をダブルクリックします。続く表示では「再構築」をクリックします。



・自分の電子メールの設定を入力します。「操作」メニューから「設定変更」を選びます。



・POP アカウントのtxxxxxxx を自分のID に、本当の氏名を自分の氏名に、あなたの電子アドレスのtxxxxxxx を自分のID に変えます。



内容を確認してから、「設定」をクリックします。

・次に、「操作」のメニューから「スイッチ」を選びます。



「インライン変換」と「常時自分にCC」をクリックします。他の部分は変更してはいけません。内容を確認してから「設定」をクリックします。




・「操作」メニューの「署名編集」から「標準署名」を選びます。電子メールを送信する際に自動的に追加される後付けの文面を作成できます。自分の所属や名前、アドレスをいれることが多いものですが、あまり長文にすると受信者に迷惑になりますから数行にとどめましょう。



署名は、表示されたウィンドウの中に自由に書きこむことができます。




・電子メールの送信
メッセージメニューから「新規メッセージを選びます。



・Toの右にはメールを送りたい相手のメールアドレスを、Subjectの右にはメールの表題を入力します。Fromの横にはすでに自分のメールアドレスが書き込まれているはずです。CCの右には同一内容のメールを送りたい他の人のアドレスを入力できます。これらは英語モードで入力しましょう。


点線より下が、メールの本文を入力する場所です。


・電子メールの受信
 自分宛に送られてきた電子メールは、プロバイダのメールサーバーの中にある自分専用の私書箱に保管されています。これを読み出すためには、ファイルメニューから「私書箱をチェック」を選びます。



 他人にメールをみられないようにするため、ここでパスワードを入力しなければなりません。英語モードで、間違えないように入力します。



 OKをクリックすると、まだ読んでいないメールがある場合、自分宛に届いているメールの一覧表が表示されます。

 届いたメールに対しては、メッセージメニューから「返事」を選ぶことで簡単に引用も含んだ返事を書くことができます。

最後に、ファイルメニューから終了を選んでEudoraを終了します。(終了しないとフロッピーディスクをとりだすことができません)

いろいろな相手とメールでやりとりしてみましょう。


WWWの使い方
 いわゆるインターネットと言った場合、最近ではWWWのことをさす場合があります。WWWとはWorld Wide Webの略で、ネットワーク上のコンピューターにテキストや画像等を提供する手続きと考えて下さい。略してwebと称したり、WWWを利用することを「インターネットする」という隠語のような遣い方もされています。

 WWWは、HTML(Hyper Text Markup Language)という書式で作成されたテキストをネットワークで共有します。HTMLにはリンクという概念があり、簡単に他のHTMLファイルを呼び出せます。HTMLファイルは通常「ページ」あるいは「WEBページ」と呼ばれます。ページ内のリンクには他のページのインターネット上のアドレスが書き込んであり、マウスのクリック一つで、他のページが画面に呼びだされます。この場合、呼びだされるページはインターネット上のどこのコンピューターの中にあるものでもかまいません。アドレスがわかっていればいいのです。これによって、WEBページ同士は相互に複雑につながりあい、さながら網の目や蜘蛛の巣の糸のようなスタイルとなっています。

 WWWの機能をもたらすサーバーがWWWサーバー、あるいはWEBサーバーです。

ブラウザ
 
WWWを利用するためのソフトウェアをWEBブラウザといいます。著名なものではNetscapeとInternetExplorarがあります。ここでは、Netscapeを使います。

・アプリケーションのフォルダ内にあるNetscapeのフォルダを開き、Navigatorのアイコンをダブルクリックします。



都民カレッジのパソコンは、自動的にパソコン教室のWEBページが表示されるように設定されています。画面の「場所」という部分に書かれているのがそのWEBページのアドレスです。



http://www.pcc.metro-u.ac.jp


最初の「http://」の部分が、これがWWWのサービスであることを示しています。その次の部分は、WWWサーバーの動作しているコンピューターの名前です。このhttpから始まるアドレスの表記をURL(Uniform Resorce Locator)と呼び、一般に「インターネットアドレス」と呼ばれているものはこれにあたります。ウィンドウの「場所」の右に表示されているURLを直接別のものに書き換えてキーボードのリターンキーを押すことで、任意のWEBページを表示できます。

 画面の中に青で表示されている文字があります。また、そこにマウスのカーソルを重ねると、矢印が手のかたちにかわります。これが、リンクです。ここをクリックすると、ページの中に設定されているリンク先に「移動」します。


 表示中の画面の下のほうに「 WEB サイト集(含む:検索エンジン)」とかかれたリンクがあります。ここから、いろいろと便利なWEBサイトに移動できます。検索エンジンとは、キーワードを入力することで関連のWEBページを探し出してくれるものです。興味のあるページをみつけだしてみましょう。


自分のWEBページをつくってみる
 都民カレッジのパソコン教室では、ユーザーのWEBページをもてるようになっています。WEBページのファイルは、ファイル用のサーバーに用意されている各個人の領域につくります。個人領域はマッキントッシュからCAPというファイルシステムを通じて利用します。

・リンゴメニューのセレクタから、AppleShareを選びます。右に表示されるリストからpccsvrをクリックします。



次に表示されるウィンドウに、自分のアカウントとパスワードを間違えずに入力します。これらはすべて英語入力のモードで入力します。




ここで、自分のアカウント名のついた「項目」が表示されます。これをマウスで選択して黒く反転表示させ、OKをクリックします。



画面の右側にCAPのフォルダが出現します。これをダブルクリックすると、個人領域のウィンドウがあらわれます。




・WEBページファイルの作成
 WEBページはHTMLという書式で書かれています。HTMLでは、表現の形式に応じたコマンドで、文字をはさむことでさまざまな表現ができます。たとえば、リンクをつくる場合は、

<A HREF="http://www.pluto.dti.ne.jp/~ryoko-a/index.html">パートナーのwebページ</A>


のように、<A> と </A>でアドレスと説明をはさみます。上の場合、<A と > の間のぶHREFが他のWEBページへのリンクであることを意味していて、""ではさまれた部分にリンク先のアドレスが、<A>と</A>の間にリンクを持った文字がはいります。この場合では、「パートナーのwebページ」という言葉がブラウザでは青く表示され、そこに、「http://www.pluto.dti.ne.jp/~ryoko-a/index.html」がリンクされる、ということになります。今回は、クラリスワークスを使ってページをつくりますが、クラリスワークスではリンクの設定はできませんので、これについては後で自分で入力することになります。


・クラリスワークスを使ったWEBページづくり

 
クラリスワークスはマッキントッシュに標準で付属してくる統合ソフトですが、これのワープロ機能をつかうと簡単にwebページの骨組みをつくることができます。ポイントはすべてワープロで作成すること(ドローの図形はつかえません)、タブや段組みといった複雑な機能はつかえないこと、です。図形は、ドローやペイントで作成したものをワープロに文字扱いでペーストすることで利用できます。また、文字の大きさや色、太字やイタリック、アンダーライン、中央寄せ、右寄せといった基本的な機能はつかえます。

 リンクのように、クラリスワークスでは作成できない部分については、一度保存してから、再度HTMLファイルをよみこんでリンクを追加します。この後、ファイルメニューの「別名で保存」から、「テキスト」で保存しなおすことを忘れないようにします。

普通に保存してしまうと、HTMLとしては使えません。


まず、クラリスワークスのワープロでイメージしたWEBページをつくります。

ファイルメニューの「別名で保存」を選びます。





ウィンドウ下部のメニューからHTMLを選択して、ファイル名を入力します。ファイル名はindex.htmlのように、英数文字で、ピリオドの後にhtmlをつけます。





次の画面にはそのままOKをクリックしてください。これで、作成したワープロの内容がHTMLファイルとして保存されます。




作成されたHTMLの例。


上の例をブラウザで表示した例。




作成したファイル(画像のある場合は関連の画像群もいっしょに)は、さきほど接続したCAPのウィンドウの中に保存します。自分のアカウント名のついているウィンドウの中に、専用のフォルダを作成します。作成するフォルダの名前は「public_html」です。

この名前はサーバーの管理に基づいて決められていますので間違えないようにします。

作成したHTMLファイル群をすべてこのpublic_htmlフォルダに保存します。

作成したHTMLファイルのアドレスは、

< http://www.pcc.metro-u.ac.jp/~あなたのUID/作成したHTMLファイルの名前>

となります。



WEBページの作成


 WEBページは、HTML (Hyper Text Markup Language)という形式で書かれたテキストファイルによって成り立っています。原則として、ひとつのページは一つのテキストファイルです。従って、アドレスであるURLは、そのサーバーの中の特定のファイルの事を指すわけです。http://www.metro-u.ac.jp/index.htmlは、www.metro-u.ac.jpという名前を持つコンピューターの中のindex.htmlという名前のファイルを意味しています(通常、HTMLファイルには.htmlや.HTMといった拡張子が名前についています)。

 HTMLの形式には、他のファイルの内容を呼び出す働きが用意されています。たとえば、index.htmlというファイルから、image.jpgという画像を呼び出すようにしておけば、それをブラウザで閲覧した時の画面にはimage.jpgの内容が挿入されて見えます。また、HTMLの形式には文字に様々な飾り付けを行う働きも用意されています。雰囲気としては、ちょっと癖のあるワープロと考えればいいでしょう。太字、斜体、センタリング、といった基本的な形式は揃っています。


・HTMLの基本
 HTMLは、不等号でくくられたコマンドで文字や行を挟み込むことでその働きを指定します。たとえば、太字にするコマンドは<B>と</B>で太字にしたい文字をはさむ、という具合です。また、いくつかの約束事によって特に表示に関係のないコマンドもあります。今回は、HTMLの基本部分はクラリスワークスで作成しますからこれらのコマンドは必ずしも気にしなくてもかまいません。クラリスワークスでは思ったような表現にならない、というような場合には、テキストエディタでファイルの内容を直接書き換えるわけですが、その際に参考にしてください。

<HTML>と</HTML>
 この二つのコマンドに挟まれた部分がHTMLファイルである、という宣言です。特に表示には関係ありませんが、必要です。

<HEAD>と</HEAD>
 HTMLファイルのうち、直接内容にはかかわらないけれど、サーバーやブラウザにとっては必要な項目がヘッダ情報としてこの間にはいります。検索される時のためのキーワードや、使用している文字コード、ブラウザのウィンドウに表示されるタイトル等です。


<TITLE>と</TITLE>
 <HEAD>と</HEAD>にはさまれた領域の中に書きます。この間にはさまれた文字がウインドウに表示されるWEBページのタイトルとなります。

<TITLE>タイトルの例</TITLE>


<BODY>と</BODY>
 HEADとは逆に、直接ブラウザで表示される部分、つまり、ページの本体がすべてこの間にはいります。クラリスワークスで作成した内容もここに入っているはずです。

<P>
 HTMLでは、行は改行されません。ファイルの中に改行があってもそれはすべて無視されてひとつながりとなって表示されます。もし改行を入れたければ、HTMLのコマンドでいれることになります。<P>は、これの入った場所で改行、段落変えを行います。

<BR>
 <BR>は、段落を変えずに改行だけを行います。この二つをつかいわけていくわけです。

段落をいれる<P>の例。<P>改行をいれる<BR>の例。行の続き。

<HR>
 <HR>は、その行に水平に区切りの線をいれます。

線をいれる。<BR><HR><BR>線をいれる。



<B>と</B>。
 太字にする場合は、<B>と</B>の間に太字にしたい文字をはさみます。


<B>太字にする例</B>

<I>と</I>
 文字を斜体にしたい場合は<I>と</I>で斜体にしたい部分をはさみます。

<I>斜体にする例</I>


左寄せ、中央寄せ、右寄せ
 段落自体の「寄せ」を設定します。なにも指定しなければ左寄せになっています。CENTER、またはP ALIGN=RIGHTで中央寄せ、右寄せになります。

<P>左寄せ</P>
<P><CENTER>中央寄せ</CENTER></P>
<P ALIGN=RIGHT>右寄せ</P>


文字の大きさ
 <H数字>から</H数字>ではさまれた部分はその数字の示す大きさで表示されます。これは、表題用等で使われます。大きさには6段階あり、数字が小さいほど文字は大きくなります。

<H1>大きさ1</H1>
<H2>大きさ2</H2>
<H3>大きさ3</H3>
<H4>大きさ4</H4>
<H5>大きさ5</H5>
<H6>大きさ6</H6>


他のファイルへのリンク
 他のHTMLファイルへのリンクをつくるときは<A HREF="ファイル名(そのファイルのURL)">と</A>で、リンクを設定した文字をはさみます。同じサーバーにあるファイルの場合はディレクトリとファイル名を、他のサーバーにあるファイルの場合はそのファイルのURLを設定しておきます。リンクの設定された文字は青で表示されます。

<A HREF="HTTP://WWW.METRO-U.AC.JP/INDEX.HTML">都立大学のホームページへのリンク</A>


画像ファイルの表示
 画像ファイル(JPEG形式かGIF形式、TIFF形式等)を表示する場合は<IMG ALIGN= SRC="ファイル名">と設定します。ALIGN=の後にはTOP、MIDDLE、BOTTOMのいずれかが入ります。これは、画像に続く文字を画像の高さのどの位置に置くか、という指定です。SRC="の後には表示したい画像のディレクトリ、ファイル名がはいります。

<IMG SRC="image1.gif" ALIGN="TOP">ALIGN=TOP
<IMG SRC="image1.gif" ALIGN="MIDDLE">ALIGN=MIDDLE
<IMG SRC="image1.gif" ALIGN="BOTTOM">ALIGN=BOTTOM

 さらに詳しいHTMLの案内については、

http://www.ntt.co.jp/docs/html-jman/ncsa-j.html

を参照してください。