天空のエスカフローネ 〜infinite〜

【座談会『幻の月編』】
 今回は、『幻の月編』で活躍した皆さんにお話を伺ってみましょう。

ゆかり「あの〜、もしかして私達の出番はもう終わりなの?」
天野「予定ではそうだって」
ゆかり「えー!そんな〜。私達の存在って何だったのぉ」
ひとみ「私は、ゆかり達の事、感謝してるよ。それに、ゆかりだって、夜の浜辺で天野先輩と二人っきりなんてシチュエーション、嬉しかったんじゃない?」
天野「ああ、あの後、ゆかりはタクシーで家に帰したよ。ゆかりに何かあったら大変だろう?」
ひとみ「あ、そーだったんだ」
ゆかり「そーだったのよ」
ひとみ「・・・そ、それにしても、よくかつらとか竹刀袋なんか気が付いて用意したよねー」
ゆかり「あれは、ひとみのお母さんが用意したのよ」
ひとみ「え?お母さんが?」
母「だって、必要でしょう?特にバァンさんの剣はとても大切な物だと聞いていたから手放さないだろうと思って」
ひとみ「さっすがーお母さん!でも何処で手に入れたの?」
母「かつらは買ったのよ。結構高くついたわねぇ。竹刀袋はあなたの弟が学校の授業で使っている物よ」
ゆかり「そういえば、私の代わりにひとみの弟が海岸までひとみ達を迎えに行くって設定もあったんだよね」
ひとみ「へー。そうなんだ」
ゆかり「もしその設定が通ってたら私の出番は無かったって事よね〜。でも、弟さんってシスコンで、あの王様に対してライバル意識むき出しって話らしいから、それはそれで、私、見たかったな〜」
ひとみ「ちょっと、他人事だと思って何言ってんのよぉ!でも、なんてボツになったの?その設定」
天野「んー。話が長くなるからって聞いたけど、でも、弟さんの名前が決まらなかった事が大きな原因らしいよ」
ゆかり「なに、それ?」
天野「なんでも、弟の名前って事で張り切って色々考えた挙げ句に、「『ひとみ』の弟だから『まぶ太』だ!」って思い付いた瞬間、自分で撃沈。その上『まぶ太』以外思い付かなくなったもんだから、もうヤメたんだそうだ」
ひとみ・ゆかり「なに?それ!」
母「私だったら、息子にそんな名前はつけないわねぇ」
メルル「そうそう。ひとみのお母さんだったらそんな変な名前、つける訳ないじゃない。ひとみならわかんないけどね」
ひとみ「もう!メルルはまたそういう事言う。可愛くないんだから」
メルル「ふん!だ」
ひとみ「それにしてもメルルってば、お母さんの事随分気に入ったみたいね」
メルル「そりゃぁ。優しいし、お料理は上手だし、物静かで、あんたみたいに怒りっぽく無いしー」
ひとみ「ちょっと、私の何処が怒りっぽいのよー」
メルル「ほらぁ、そうやってすぐ怒る〜。ひとみにはあんなお母さん勿体無いのよ〜」
ひとみ「こらぁ!メルル」
バァン「メルルは親を知らないからな、うらやましいんだよ、ひとみが。それに俺も・・・母上に会えたみたいで、その・・・」
母「あらあら。メルルちゃんも、バァンさんも嬉しいこと言ってくれるのね。ウチでよかったらいつでも遊びにいらっしゃいね」
メルル「にゃー!私、またあのテレビってのが見たいー。すっごく面白かったぁ!」
バァン「俺は、国造りの参考に、幻の月の技術や文化を学びたい」
ゆかり「生真面目な王様ねー。ひとみを貰い受けに来るとかって発想は無いのかしらー?」
ひとみ「ちょ、ちょっと、ゆかりぃ」
バァン「・・・・・・・」
ゆかり「ねぇ。おばさんは、あの王様の事どう思ってるんですか?」
母「良い感じの子、ね」
ゆかり「じゃ、ひとみとの仲は認めるんですか?」
母「それは、私がどうこう言える問題じゃないものねぇ。ひとみ次第、かしら・・」
ゆかり「さすがに歯切れが悪いですね〜」 
バァン「・・・っその、母君は傷の手当てを得意とされている様だが、なにか医術の心得でも?」
母「ええ。昔、看護婦をしていたものですから」
ゆかり「え〜!それは初耳」
天野「なんか、筆者が、勝手にそういう設定にしたらしいよ」
ゆかり「・・・・・」
ひとみ「ところで、『『幻の月編』で活躍した皆さんにお話を伺ってみましょう』ってお題なのに、あの二人が来ないね」
バァン「白いガイメレフで逃げた二人か?!奴らが来たら、俺が・・・!!」
ロン毛兄「皆さんの話は離れた所から聞かせてもらっている。私が出るとそこの蛮族がまた刃物を振り回すだろうからここで失礼させてもらうよ」
バァン「姿を見せぬとは!卑怯者!」
ロン毛兄「では、神崎ひとみ。また後程」
ゆかり「あのロン毛のお兄さん、王様の事、完全無視よねー」
天野「では、そろそろお開きにしようか。皆色々と大変そうだし」
ゆかり「そうね。じゃひとみ、それから皆も、がんばってね」
【↑座談会『幻の月編』ここまで】

 以上で座談会はお開きです。
 こんな所まで付き合って下さった貴方、ありがとうござました。

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