Curtis Fuller



 モダンジャズトロンボーンを作った人がJ.J.なら,ハードバップトロンボーンの世界を作ったのはカ−ティスフラーだと思います。彼は少しハスキーな音でハードバップ独特の世界を作っています。いくつかのアルバムのライナーノーツによるとデビューしてから本当に売れっ子セッションマンだったそうです。アートブレイキージャズメッセンジャーズに入団後はメッセンジャーズの1時代を築きました。
 僕の大好きなプレイヤーの一人です。

好きなアルバム(持ってるアルバム)

リーダーアルバム

THE OPENER
 ブルーボートレーベルにおける初リーダーアルバムです。1曲目からバラードが始まるのですが、この曲順はどういう意図があったのかなぁと考えてしまいました。全体的に落ち着いた雰囲気のアルバムです。コピーもしやすそうですので、これからやろうかなと考えています。

SOUTH AMERICAN COOKIN'
 J.J.の演奏で有名なHELLO YOUNG LOVERSが聞けます。しかもピアノは同じトミーフラナガンです。こちらの方がややテンポが早いように感じました。このアルバムにはONE NOTE SAMBAやBESAME MUCHOといったブラジル〜ラテン系の曲が収録されています。全体的に聞きやすくリラックスできます。しかし、このアルバム最後の曲「枯葉」のアドリブソロはいただけません。

CABIN IN THE SKY
 同名ミュージカルからの曲をストリングスやビッグバンドをバックに演奏しています。全体的に気合いが入っていて良く歌っているように感じました。
 僕はフラーにはハードバップヲ期待しているのでこれ系のアルバムはどうかなぁと少し心配していたのですが、思っていた以上に良かったです。

CRANKIN'
 冒頭の曲からがらっと違う雰囲気に驚かされます。エレキバンドです(エレキの大将みたいな言い方ですが)。なんとベースにスタンリークラーク、ドラムにレニーホワイトが参加しています。時代を感じさせるエレキサウンドが妙に気持ちが言い不思議なアルバムです。アルバムの最後を飾る8ビートの曲は1970年代の映画かなんかで聞けそうな演奏です。

MEETS ROMA JAZZ TRIO
 タイトルの通りなのだと思いますが、ライナーノーツが無くて良く分かりません。曲の方はIMPRESSIONSやNAIMAといったコルトレーンものからスタンダードまで聴きやすいです。コピーにもよさそう。お気に入りの1枚です。
 

参加アルバム

BLUE TRAIN/JOHN COLTRANE
 1曲目ブルートレインのソロは名演です。コルトレーンのコピー譜集の中にまでフラーのソロが載っていました。その他の演奏にしてもかっこいいです。下にあげるアルバムでもコルトレーンと共演していますが、ちょうどこの頃って売れっ子セッションマンとして活躍していた頃だったのかも知れません。

SONNY'S CRIB/SONNY CLARK
 このアルバムでもコルトレーンと共演しています。前半はスタンダード、後半はソニークラークのオリジナル作品というラインナップです。このアルバムには隠れた楽しみがあります。1つ目は2曲目SPEAK LOWでコルトレーンがコードを間違えているところです。JAZZLIFE誌に載っていたのですが、Aメロをもう1度しなければいけないところでサビのコード進行のフレイズを吹いてしまったのです。一瞬ピアノのバッキングが止まりますが、何事も無かったように演奏は続いていきます。もう1つはタイトル曲で、始めのテーマと終わりのテーマとでは全くテンポが違うということです。これは笑えます。しかし、アドリブの内容はすばらしいの一言です。

ART BLAKEY JAZZ MESSENGERS
 1曲目のALAMODEはフラー作曲です。テナーサックスにはウェインショーターが参加しています。このアルバムでのジャズメセンジャーズはファンキーというよりもモーダルな演奏です。

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