概要 10

「展開一番」帳票をXML文書にして、IE(InternetExplorer)などのブラウザで閲覧する方法の概要を説明します
帳票ごとの具体的な手順は、それぞれのメニューで紹介しています

1.帳票ファイルをXML文書に変換する
「展開一番」には、帳票をXML文書に変換するスクリプトがあります
これらのスクリプトは帳票ごとに用意されています、スクリプトは「Con1XX_FormXML」で「XX」に帳票名が入ります、したがって、試算表ファイルをXML文書に変換するスクリプトは Con1ZTB_FormXML(#133) となります
変換スクリプトによって作成された帳票ファイルは拡張子が「xml」となります
例えば、Con1ZTB_FormXMLスクリプトを実行すると、「ZTB_hhhh.xml」ファイルが生成されます
なお、変換元となるファイルは、プロファイルで指定した法人番号を持つ帳票ファイルとなります(当該ファイルが存在しない場合はスクリプトエラーが発生します)

2.XML文書をブラウザで閲覧できるようにするスタイルシートを作成する
XML文書は論理構造に従って構築されているため、1.で作成したXMLフォーマットのファイルは、そのままでは、ブラウザで閲覧することはできません
文書のレイアウト指定はスタイルシートが受け持つことになっています、XML文書はスタイルシートにより様々な様式で印刷・表示することが可能になります(ここでは、HTMLフォーマットに変換します)
スタイルシートの仕様にはいくつかの種類がありますが、ここでは「XSLT」仕様を利用することにします
「XSLT」で作成したファイルをXML文書と関連づけることによって、XML文書をブラウザで閲覧できるようになります

3.XML文書とスタイルシート同一のフォルダに置いてブラウザでXML文書を開く
XML文書を表示するにはパーサ(アプリケーションプログラム)が必要になります
ここでは、Windowsで作動する「MSXML3」をXMLパーサとして利用することにします
IE6(InternetExplorer Version6)をインストールすると「MSXML3」もインストールされます、したがって、IE6以降を利用していれば特別な作業は必要ありません
なお、具体的なスタイルシートは帳票別のメニューで紹介しています

帳票ファイルをHTMLフォーマットに変換して閲覧するだけではなく、HTMLファイルとして利用したい場合は、XSLTプロセッサを利用します
ここでは、XSLTプロセッサとして「MSXSL」を利用することにします
「MSXSL」(msxsl.exe)はMicrosoftのダウンロードサイトから入手可能です
ダウンロードした「msxsl.exe」は「C:\Windows\System32」フォルダに置いて下さい
コマンドプロンプト画面を開き、カレントフォルダを、XMLファイルとスタイルシートファイルを置いてあるフォルダにしてから、以下のようにコマンドを入力するとHTMLファイルが生成されます
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msxsl XMLファイル名 スタイルシートファイル名 -o 生成するHTMLファイル名
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以下の例では、XMLファイルとして「ZGL_9050_7216.xml」(XML元帳ファイル)を、スタイルシートファイルとして「XGL.xsl」を、HTMLファイルとして「ZGL_9050_7216」を指定しています



4.基本マスタの設定
帳票ファイルをXML文書に変換する前に、基本マスタに、XML宣言とXML処理命令を追加します
XML宣言のタグ名は「K_XD」、
XML処理命令のタグ名は、帳票ファイルごとに異なりますが、試算表は「K_XTB」、元帳は「K_XGL」となります(その他は「基本マスタ」の解説を参照してください)

具体例を以下に示します
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K_XD,<?xml version="1.0" encoding="Shift_JIS" ?>
K_XTB,<?xml-stylesheet
href="XTB.xsl" type="text/xsl" ?>
K_XGL,<?xml-stylesheet
href="XGL.xsl" type="text/xsl" ?>
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これらは、変換スクリプトによって、XML文書の冒頭に複写されます
なお、上記2行目と3行目の「href=」の後には当該XML文書に適用させるスタイルシートのファイル名を記述します、したがって、ユーザが「XTB.xsl」「XGL.xsl」以外のファイルを使用する場合は当該ファイル名に変更します
適用させるスタイルシートを変えることによって、(同一のXML文書の)表示を変えることができます

Last Update 2005/12/27