A1004


新公益法人会計基準(2004年10月14日改正)に準拠した会計を行う場合の留意点を教えて下さい

「展開一番」では、試算表から決算書を作成する過程は「アウトサイド処理」として定義されています
新公益法人会計基準(以下「基準」という)では、2期並びで決算書を作成するため、「アウトサイド処理」はユーザの腕の見せ所にもなります
ここでは、「基準」に拠った試算表を作成する場合に留意すべき点と次年度繰越処理の手順を説明します

01.科目マスタには「基準」別表の科目に準拠した科目を登録する
02.「正味財産増減計算書に係る科目」の科目区分は「損益項目00」「正味財産増減項目02」いずれでも可
03.指定正味財産勘定/一般正味財産勘定を「損益振替科目17」に指定
<損益振替科目が2つになる点が企業会計の場合と異なる>
04.したがって次年度繰越仕訳の作成は指定正味財産/一般正味財産それぞれ分けて行う
<ここが通常と異なる手順になる>
05.そのため、仕訳に両者を区分する識別データを付加する必要がある
06.識別データを持つタグ(仕訳フィールド)は「展開一番」定義済みのタグを使う必要はない
07.ユーザ定義のタグを利用することも可(Q&A Q1313参照)
08.識別データは仕訳抽出時に利用するだけなので、その値は自由に決めてよい
09.開始仕訳にも識別データは必要
<通常の運用では、例えば、「諸口/指定正味財産」の仕訳を1、それ以外を0とする>
10.識別データで指定正味財産の増減に係る仕訳を抽出し試算表を作成し、次年度繰越仕訳を作成する
<次年度繰越仕訳の作成には「MkJ1ZTB2CGF(#155)」スクリプトを使用する>
11.次年度繰越仕訳ファイルに指定正味財産識別データをセットする
<識別データのセットには「Set7V12XJQ_Tag(#234)」スクリプトを使用する>
12.次年度繰越仕訳ファイルをリネームして一時保管する
13.識別データで一般正味財産の増減に係る仕訳を抽出し試算表を作成し、次年度繰越仕訳を作成する
14.次年度繰越仕訳ファイルに一般正味財産識別データをセットする
15.上記ファイルに13.の仕訳を追加コピーする


スクリプトの後ろにある(#nnn)はスクリプトの固有番号です



Last Update 2021/02/15