四半期決算とシミュレーション 40

一般的な財務会計システムでは、決算仕訳を13か月目の仕訳として入力できるものがあります
このような決算操作を支援する(と誤解されるような)機能の是非については、いろいろ議論があるかと思いますが
ここでは、この機能を「展開一番」で実現する方法を考えます


1.「経過月」
「展開一番」には「経過月」という概念があります
「経過月」は、期首繰越仕訳にゼロを使用すると定義されていますが、その他の制約はありません
そこで、1〜12を各月に、13を第1四半期、14を中間期、15を第3四半期、16を決算期に、それぞれ割り当て、例えば、第1四半期の決算仕訳織り込み後の試算表を作成するには、「経過月」がゼロ、1〜3、及び13の仕訳を抽出すればよいことになります
このように、「経過月」を利用すれば、仕訳を会計日以外で識別することができます

2.シミュレーション
「展開一番」の基本構造は非常にシンプルです
このため、同一のデータを利用したシミュレーションを簡単に行うことができます
「展開一番」では、トランザクションとして仕訳ファイルだけを使用します、また、マスタは法人特有のデータと、共通するデータに区分されています
したがって、最小構成で運用する場合、仕訳ファイルと、科目マスタ、基本マスタの3つのファイルを別名で保存(法人番号を変更)し、プロファイルで法人番号を切り替えれば、2つの法人の会計を簡単に行うことができます
また、シミュレーションで使用した決算仕訳をコピーし、シミュレーション前の仕訳ファイルにペーストすれば、当該仕訳を簡単に取り込むことができます

Last Update 2010/08/26