1.仕訳ファイル | ||
「展開一番」で消費税の税抜処理を行うには、仕訳及びその定義ファイルに、計算に必要な以下のフィールドを追加します、タグ名とその内容は以下の通りです (二科目仕訳で運用するとき) J_DX......借方消費税Code J_DTax....借方消費税額 J_CX......貸方消費税Code J_CTax....貸方消費税額 J_FlgX....消費税税抜フラグ J_FlgJ....仕訳識別フラグ J_DAmtS/J_CAmtS...税込金額を待避させるシャドウ・フィールド(註) (一科目仕訳で運用するとき) J_XX......自科目消費税Code J_XTax....自科目消費税額 J_FlgX....消費税税抜フラグ J_FlgJ....仕訳識別フラグ J_XAmtS...税込金額を待避させるシャドウ・フィールド(註) (註...20180918一部改訂) 「展開一番」で税抜処理を行うには、二科目仕訳で運用するときは「J_DAmtS」「J_CAmtS」が、一科目仕訳で運用するときは「J_XAmtS」が必要になります〔展開一番 Ver.5.01 以降〕 税込金額の仕訳は、「Cal7JTax12XJQ」スクリプトで消費税額を計算するステップ(A)と、「MkJ7Tax12XJQ」スクリプトで税抜処理を行うステップ(B)の二つの処理を経て税抜金額の仕訳に変換されます 〔20180918追加...「展開一番」Ver.7.14以降、スクリプト適用の流れは、(A)→仕訳金額(税込金額)をシャドウ・タグに退避させる「Sav7GAmt12XJQ」→消費税額を控除して仕訳金額を税抜金額にする「Cal7NAmt12XJQ」→(B)となります この変更は、Ver.7.13 の「Sav7GAmt9Cal7NAmt9MkJ12WXJ」スクリプトの機能を三つの独立したスクリプトに分けたことにより生じたものです また、スクリプトの見直しを行ない、以下を変更ないし修正しています (1)いずれのスクリプトにおいても、仕訳ファイルと仕訳抽出ファイルを計算対象として扱えるようにしました(パラメタで指定) (2)税抜仕訳作成時に発生する仮払消費税等の相手科目(金額はゼロ)については、科目Codeをゼロとする仕様に変更しました(従来は諸口勘定等の科目Codeをパラメタで与える仕様) (3)消費税額の計算、税込金額の保存、税抜仕訳の自動生成の過程で、二重計算が生じないように適用条件の見直しを行いました ...20180918追加の終了〕 (B)のステップでは、税込金額を税抜金額に置き換えるため、展開一番 Ver.5.01 前では、(B)のステップの実行前に「科目別消費税額一覧表」を作成しなければなりませんでしたが どの時点でも税込金額と税抜金額を参照できるように、各仕訳に税込金額をシャドウ・タグに持たせるように仕訳ファイルの仕様を変更しました(定義済みのタグ〔フィールド〕を新設しました) 「J_DAmtS」「J_CAmtS」「J_XAmtS」がシャドウ・タグで、仕訳金額(税込金額)を税抜金額にする前に「Sav7GAmt12XJQ」スクリプトを実行して税込金額をシャドウ・タグに退避させる必要があります 「一覧表」作成時(「Cal7JTax9Sum9Apd1XJ2ZWS」スクリプト実行時)には、税込金額はこのシャドウ・フィールの値を集計するように仕様を変更しました |
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2.科目マスタ | ||
消費税の税抜処理を行うには、科目及びその定義マスタに、消費税Codeフィールドを追加します、タグ名とその内容は以下の通りです MA_XCodeD..借方消費税Code MA_XCodeC..貸方消費税Code 仕訳ファイルの科目Code(J_DA/J_CA)から科目マスタの消費税Codeを参照し、その結果(MA_XCodeD/MA_XCodeC)を仕訳ファイルの消費税Code(J_DX/J_CX)に返します−例えば、仕訳の借方科目であれば科目マスタの借方消費税Codeを仕訳ファイルの借方消費税Codeにセットします− (註)「展開一番」Ver.003.XXまでは科目に設定できる消費税科目は一つでしたが、Ver.004.XXからは貸借別に二つ設定できるようにしました、これにより、借方科目が借方で使用されるときと、貸方で使用されるときとで、別々の消費税科目をセットできます(例えば、建設仮勘定で計上時(資材の購入等を行った時)は「課税仕入」の、本勘定振替時は「対象外」の消費税Codeをセットすることができます 交際費のようにその内容によって、適用する消費税Codeが異なる場合は、複数の科目を登録しておくか−例えば、「交際費(課税)」、「交際費(非課税)」−、消費税Code取得後に手動で修正する必要があります |
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3.消費税マスタ | ||
消費税の税抜き処理を行うには、消費税及びその定義ファイルを作成します |
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4.基本マスタ | ||
基本マスタに「K_YX」タグを追加して、使用する消費税マスタ類型番号を指定します 同様に、「K_Fractions」タグで消費税の計算方法を、切り捨て(0)、四捨五入(1)、切り上げ(2)のいずれかで指定します |
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5.スクリプト | ||
消費税の処理は、以下のスクリプトを組み合わせて行います ------------------------------------------------------------------------------------------------- Set7JX12XJ_RYA...仕訳ファイルの仕訳が持つ科目Codeから科目マスタを参照して消費税Codeを取得する(*1) ------------------------------------------------------------------------------------------------- Cal7JTax12XJQ...仕訳/仕訳抽出ファイルの各仕訳の仕訳金額から消費税Codeを参照して消費税額を計算する ------------------------------------------------------------------------------------------------- Sav7GAmt12XJQ...仕訳/仕訳抽出ファイルの各仕訳の仕訳金額(税込金額)をシャドウ・タグに退避する(*2) ------------------------------------------------------------------------------------------------- Cal7NAmt12XJQ...仕訳/抽出ファイルの各仕訳の仕訳金額を税抜金額にする ------------------------------------------------------------------------------------------------- MkJ7Tax12XJQ...仕訳/抽出ファイルの各仕訳から税抜仕訳を自動生成する(*3)(*4) ------------------------------------------------------------------------------------------------- Cal7JTax9Sum9Apd1XJ2ZWS....科目別消費税額一覧表をワークシートファイルに作成する ------------------------------------------------------------------------------------------------- Res7JTax12XJ...仕訳ファイルの消費税額計算の結果を範囲を指定してリセットする ------------------------------------------------------------------------------------------------- (*1)「展開一番」Ver.004.01 から消費税Codeを貸借別に設定することにしました (*2)「展開一番」Ver.005.01 から、シャドウ・タグ設定が必須となりました、消費税額を計算し、税込金額を税抜金額に変換する前に、税込金額をシャドウ・タグに退避(複写)する処理が必要になりました このスクリプトを実行すると、「J_DAmt」の金額が「J_DAmtS」に退避(コピー)されます〔J_CAmt→J_CAmtS、J_XAmt→J_XAmtS〕 (*3)〔参考...税抜仕訳の作成〕 以前は、税込仕訳を複写して税抜仕訳とし、科目Codeと金額を税抜仕訳用に変更するだけでしたが、「展開一番」Ver.004 以降は、消費税Codeと消費税額をゼロとする仕様にしました 例えば、税込仕訳の借方が5900雑費105〔1900〕(5)であるとき、税抜仕訳の借方は、1900仮払消費税5〔1900〕(5)となります ・・・科目名の前4桁の数字は科目Code、〔〕内は当該科目が持つ消費税Code、()内は消費税額・・・ この税抜仕訳の消費税Codeと消費税額(上記赤)は、複写元となった税込仕訳の値を引き継いでいます 試算表等の作成には影響しませんが、仕訳としては適切ではないのでこれらをゼロにしました、従って上記仕訳は1900仮払消費税5〔0〕(0)となります (*4)〔重要な注意点...税抜仕訳について〕 税抜仕訳は税込仕訳のデータを引き継ぐので、会計日、伝票番号、摘要文などは税込仕訳を同じになります したがって、例えば、仕訳に勘定科目名(「展開一番」の定義タグには含まれず、ユーザ定義タグとして運用される)を使用していると、税抜仕訳の科目Codeと勘定科目名に不整合が生じます−税抜仕訳の科目Codeは正しく設定されているのに、勘定科目名は税込仕訳のデータを引き継ぐため− これを解決するスクリプト(「Set12XJQ_Match」)が用意されています、このスクリプトで科目Codeと勘定科目名を一致させることができます 詳しくは、1050スクリプト-22スクリプト一覧(Ver.7 以降)から当該スクリプトの解説を参照して下さい |
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6.税抜計算フラグ、仕訳識別フラグについて | ||
仕訳フィルに税抜計算フラグ(「J_FlgX」タグ)、仕訳識別フラグ(「J_FlgJ」タグ)があります 「Cal7JTax12XJQ」スクリプトは、消費税額を計算し既定のタグにセットします 消費税額を計算するとき、このタグがないとエラーになります また、消費税額計算時、この税抜計算フラグの値に1を加算します したがって、1科目仕訳であれば消費税額が計算された仕訳の税抜計算フラグは1に、2科目仕訳で貸借双方が計算対象であれば2、いずれかが計算対象であれば1になります 「MkJ7Tax12JXQ」スクリプトは、税抜仕訳を生成すると、税抜仕訳対象仕訳と税抜仕訳の仕訳識別フラグに 1 をセットします このフラグが 1 の仕訳は税抜処理の対象外となります |
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7.科目別消費税額一覧表について | ||
「Cal7JTax9Sum9Apd1XJ2ZWS」スクリプト利用すると、仕訳ファイルまたは仕訳抽出ファイルから科目別消費税一覧表をワークシートに作成することができます データの並びは以下のようになります 科目Code、科目名、貸借区分、借方税込金額、貸方税込金額、税込金額残高、借方消費税額、貸方消費税額、消費税額残高、税抜金額残高 科目別の消費税額計算チェック用に利用できます |
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Last Update 2022/05/30 | ||