ベルギー編(ブリュッセル/ブルージュ)

2024年5月にパリに2週間ほど滞在したのですが、その間の3日間でベルギーを訪ねてみました。今ではユーロスターの特急でパリから1時間20分でブリュッセルに着きます。国境を超えるという感覚は無く、ちょっと国内を旅行しているという感じです。
そんなに近いところにあっても、ブリュセルの街はパリとはだいぶ雰囲気が変わります。パリの街の建物が端正なルネッサンス風なのにたいして、ブリュッセルの建物はもっと装飾の多い、賑やかな感じがします。そんなところがアールヌーボーの生まれる下地だったのかもしれません。

ブリュッセルから電車で1時間、古都ブルージュへ足を延ばしてみました。町中を運河が縦横に走る水の都でした。中世に港から引き込まれた運河を利用する交易で繁栄した面影をそのまま残す美しい街です。


ブリュッセルの中心、グランプラス広場

高い塔を持つ建物が市庁舎

グランプラスの市庁舎に対面して建つのが、「王の家」と呼ばれる市立博物館。その他にいくつものギルドハウスと呼ばれる同業者組合の建物で囲まれている。

グランプラスの近くにあるギャルリー・サンチュべール。
パリでよく見かけるパッサージュと同じガラス屋根を持つ商店街だけれど、一つ一つの建物の意匠が凝っていて、入口も豪華な雰囲気にあふれている。

グランプラスから一歩裏道に入るとレストランやチョコレートなどの土産物を売るお店で、夜ともなると大勢の観光客でにぎわている。



ブルージュの街の中心、マルクト広場。13世紀に建てられたという高い鐘楼がそびえています。
広場は華麗なファサードを持つ建物に囲まれて、かっての繁栄の面影を色濃く残しています。

高い塔がそびえる聖母教会。中にはミケランジェロの手になる聖母子像がある。

町中を運河が網の目のように走る街並みはベルギーのベネチアとも呼ばれているらしい。
その運河をクルーズする観光船で巡ると、運河に向かって開かれた建物のファサードを見ることが出来る。

観光客でにぎわう町中から、ペギン会修道院の中庭に入ると、緑に覆われて静謐な空間で、まさに修道院の在り方を反映しているようでした。

オードリー・ヘップバーンが主演した映画「尼僧物語」の舞台にもなっていました。