江古田の家

PLAN


道路側からの外観

敷地が防火地域にあるためにこの建物は耐火構造が要求されています。その為、車庫と将来ジャズバーになる予定の倉庫のある1階はコンクリートの打ち放し仕上げ、2階以上が木造の耐火構造として、外壁はガルバリューム鋼板で仕上げています。

車庫

手前に2階の玄関へつながる階段室の扉があり、奥に足の悪いお母さんの為のエレベーター専用の玄関があります。
さらにその奥に、ご主人の趣味を生かして、将来ジャズバーになる予定の倉庫があります。
打ち放しコンクリートの壁に、建具は木製で制作したものを使っています。

3階食堂より台所方面

広さに制約がある分、天井を高く取り、階段室、キッチンも壁のない広がりのある空間としています。
なるべく開放感を感じるように、階段はスケルトン階段としていますが、階段にも耐火が要求されており、木造ではスケルトン階段が出来ないために、ここでは鉄骨階段としています。鉄骨の細いササラ桁が軽快なデザインになったと思います。

食堂

テレビを納める棚の後ろに、大きさの異なる小さな窓をランダムに開けて、奥様が趣味で作っているステンドグラスをはめ込んでいます。
天井は屋根勾配の合わせて、斜めに高く取り、杉の板を張っています。

屋上へ上る階段と台所

木造耐火構造では、構造を担う壁は全て耐火被覆されて木が全く見えなくなってしまいます。そこで、構造を担わない壁は積極的に柱を見せ、壁をシナの木の合板で張っています。そして、ドアや家具などもそれにそろえて、シナ合板で作りました。

白い壁は、ドイツ製の漆喰を塗り、床はアッシュの無垢フローリングに植物オイル仕上げと、なるべく自然素材を使うように心がけています。

寝室(1)

寝室には大きな収納、クロゼットが2カ所設けられています。

2階廊下

2階の廊下には、壁の中に埋め込むようにして、壁一面の本棚を設けました。

2階玄関

2階の玄関には、エレベーターの乗降口があります。
玄関の壁一面に、靴箱とコート掛けが設けられています。靴箱は奥行きが60cmあるので奥と手前に2列に入れると、見かけの2倍の靴を収納することが出来ます。

趣味室

2階の奥には玄関とは別の入り口を持つ趣味室があります。
ここは、ステンドグラスの制作が趣味の奥様が、ステンドグラス教室を開く予定で、住宅とは別に出入りが出来るように考えられています。

屋上

20坪の広さの敷地にほぼ目いっぱいのボリュームで建っているので、庭を取る余裕はありませんが、その代わりに屋上でアウトドアライフを楽しめるように考えています。
全体にデッキを敷き詰めて、真ん中に人工土壌を入れて、7種類ほどの草花を植えました。花の咲くものもあり、四季の変化を楽しむことが出来ます。