羽根木の家



道路側外観

幅がわずか1.8mの狭い行き止まり道路に面して、敷地面積は9.5坪、両脇にも隣家がぴったり建っているというとても厳しい敷地条件でした。

建ぺい率が80%と言う、商業系の用途地域だったので可能な計画でした。

外壁は、狭い敷地での施工性の良さを考慮して、軽くて断熱性能のある、ガルバリューム鋼板のサイディング。

裏側外観

裏側が南方向で、隣地いっぱいに建っているのですが、裏の2棟のマンションの間に空きがあるために、日当たりは良好です。

片流れの屋根なので道路側から見ると2階建ですが、こちら側から見ると3階建てになっています。

3階部分には、洗濯物の干せるバルコニーがあります。

2階居間から、ダイニング、キッチン方向を見る。

木の床と、家具、野地板表しの天井に、白い壁と言うインテリア。

床は、桧の無垢フローリングに自然塗装を施したもの。床暖房が入っています。
壁は、カルクウオールと言う、スイス産の漆喰塗りにしました。

テーブルも、キッチンに合わせて竹の集成材で作ったもの。

キッチンから居間方向を見る。

2階はほぼ16畳の広さのワンルームで、狭さを感じないように、オープンキッチンとして、キッチン、ダイニングの上を吹き抜けにして、空間が上に広がるように考えています。

キッチンから階段方向を見る

階段の上にはトップライトがあり、そこから入ってきた光が、2階を明るくすると共に、階段を通って1階の玄関まで届きます。

この家の様に狭小敷地で周りが立て込んでいる場合の採光の方法として、トップライトはとても有効です。

3階子供室

2階から片流れの屋根が伸びてきて、小屋裏風の部屋になっています。

天井を張らずに、野地板、垂木を見せる様にしています。屋根の断熱は、この上に高性能断熱材を張る外断熱工法として、さらにその上に通気層を取ってから屋根を葺いています。

真夏の暑い時に、この野地板に触ってもほとんど熱が伝わってきていない事が確認できました。

キッチン詳細

扉面材は、竹の集成材、カウンターはステンレスで作っている。基本的に引き出し収納を多くして、手前シンク下はゴミ収納になっています。

IHヒーターはAEG製、キッチン水栓はグローエのもの。

洗面室と浴室

浴室はハーフバスに白いパネルの壁を張ったものです。

水回りに面積を取る余裕がないので、トイレと洗面、洗濯をひとつの部屋として、洗面と浴室の間をトーメーガラスで仕切ることによって、少しでも広がりを感じられるように考えました。