フランス編 2 (ブルゴーニュ)

バルセローナからフランスに入った僕はナルボンヌ、カルカソンヌ、を通ってマルセイユ、アビニヨン、そしてブルゴーニュの州都ディジョンへ。ここからパリまではローカル鉄道で、二両編成のディーゼルカーに乗ってのんびりと古いロマネスクの街並みの残る、村々をたずねて行きました。このあたりは一面ブドウと、小麦の畑が連なる丘陵地帯で、フランスというところは本当に豊かな農業国なんだなと実感しました。


カルカソンヌはピレネーの北、サッカーワールドカップの日本・アルゼンチン戦の行われた、トゥールーズに近い中世の面影をそのまま残す、城塞都市です。とはいっても建築家でゴシック研究でも有名だったヴィオレ・ル・デュックが大がかりな修復工事を行ったようですが。
僕はこの城壁の中にあるユースホステルに泊まりました。

ディジョンの町は丁度お祭りの最中、民族衣装を着た行列が繰り出しておおにぎわい。町の広場では、大きな樽からワインをコップについでくれて、昼間からみんな酔っぱらっていた。ブルゴーニュ地方はワインの産地としても有名なので、ブドウの収穫を祝うお祭りだったのかもしれない。

ディジョンの街角で見た壁面いっぱいの広告。当時はこんなに大きくて、カラフルなポスターは日本では見かけなかったので、とても新鮮に感じました。今見ても、こういったセンスはフランスらしいと思うけれども。

ディジョンで泊まったホテルの屋根裏部屋から、窓の外の景色をスケッチしてみました。ブルゴーニュのあたりまで来ると、民家のやねの勾配はきつくなって、屋根裏部屋が何層にもなっている家も珍しくない。屋根裏部屋というのは独特の雰囲気がありますね。

中世の町並みが色濃く残る、オータンの旧市街を大聖堂の屋根に登って、写真に収めました。(ちゃんと登れるように階段があるのです。)

その夜、オータンの町はお祭りで大騒ぎ、広場に面したレストランで花火を見ながら、食事をしてワインですっかりいい気持ちになった僕は、村の子供やおじさん達と、仮設の舞台の上で遅くまで踊り明かしました。

 

ロマネスクの美しい聖堂、サント・マドレーヌ寺院で有名なヴェズレーはブドウ畑に囲まれた丘の上にあります。本当にひっそりと、いう感じで。

街の真ん中を通る、メインストリート。ほとんど人の姿を見かけない。たまに老人とすれ違うだけ。過疎の街なのだ。でも、その静けさがこの街に似合っている。

街の辻に古い井戸があった。今は使われていないけれども、ロープで吊った桶には赤い花が咲いていた。

ブルゴーニュの旅の最後は、パリ行きの列車に乗り換える待ち時間を利用して、ちょっとだけオーセールの街を散策。

セーヌ川の支流、ヨンヌ川に面した、中世の面影を残す美しい街でした。