スーツの夜 作者:剛しいら イラスト:やまねあやの


まずタイトルからして、これって“リーマン”モノ???
…と勘違いしている方が少なからずいらっしゃるかもしれませんので、簡単に紹介を。

みなさんは「テーラー」という職業を知っていますか?洋服の仕立て屋さんのことです。
知っていてもあまり馴染みはないと想います。私もそうです。
やはりスーツというものは男を多少なりとも格好よくみせてくれる色気のある洋服だと考えます。
イイ男をより格好よくみせるのが天職であるかのような“綿貫テーラー”4代目の「美人テーラー」綿貫 紡(わたぬき つむぐ)。
名前が“つむぐ”……ってこれがリアルだったら、
家業を継いで欲しいっていう親のエゴ丸出しだYO!←ハイっそこの君、突っ込みは入れないっ(笑)!
そしてスーツを着るために生まれてきたような男「財閥の御曹司」砧 伊織(きぬた いおり)。
いい男=スーツ…という図式が大好きなアナタは是非読むべきですっ!

ストーリー展開ですが、ふたりは相思相愛にも関わらず、互いの気持ちがすれ違いますが、
結局最後には相手を想うがゆえのすれ違いだと気付きます。
そんな二人のラヴラヴ・ハッピーエンドなストーリーです。
…なのですが、ただのありきたりなBLいいえ、
やマナシ・おチナシ・いミナシの三拍子揃ったやおい小説とは一味違います。


まずはこのストーリーの節目節目に挿話(童話)が織り込まれています。
綿貫 紡の亡き母、絵本作家であった綿貫しおりの『王子とお針子』という絵本。
そして主人公の名前である“つむぐ”というのは
単に「糸をつむぐ」という意味だけでなく、「言葉をつむぐ」という意味があります。
主人公の亡母が絵本を通して紡ぎたかった言葉を想いを主人公はようやく最後に悟るのです。
…これ以上はネタバレになってしまうので、ストーリ展開はこんな感じってこと
で。

ストーリーも良いんですが、何よりも挿絵が超絶素敵すぎます!
まずは表紙なんですが、本屋さんで実物を手にとってご覧くださいっ。
キャラが着ているスーツの生地がまるで魔法を使ったように本物っぽい質感をかもし出しています。
そして挿絵のページ数が異常に多いですっ!萌え上がりますっ(´▽`)
数えたらカラー口絵を除いて10ページありました。
ペーパーバックサイズの小説でこれだけ挿絵が入ってるのはお得ですよっ。
それもかなりエロいシーンばっかりだし…(悦)

…此れ以上、私の本性丸出しにして逝くとヤバいので、そろそろ退散しまぁ〜っす。

以上、お粗末でしたっ\(^-^)/


text by philosohorum