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電子陽電子入射器 Bファクトリー加速器やフォトンファクトリーの加速器で使用する電子、陽電子を 全長約600mの線形加速器で作り出し、各実験施設に供給します。 |
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陽子加速器 KEKの各実験施設で使用する陽子をここで作り出します。 日本で初めて建設された大型加速器として1977年の実験開始以来、新しい技術を 導入して改造を重ね現在も最前線で活躍しています。 K2Kで使うニュートリノもここで加速した陽子から作られます。 |
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Bファクトリー 蓄積リング 陽子には反陽子、電子には陽電子があるようにあらゆる物質には反物質があります。 しかし私達の宇宙では、物質ばかり見つかり反物質はほとんど観測されていません。 物質と反物質とは均衡がとれていないのです。 この謎を解く鍵の一つが「CP非保存」(電荷(charge)・空間(parity)対称性の破れ) です。 この現象はK中間子ですでに発見されており、理論的には6種類あるクォークの混合で 説明できるとされています。 その解明には、bクォークを含むB中間子と、反B中間子の性質の差を詳しく調べるのが 最適であるといわれています。 この研究には何億個ものB中間子が必要なため、Bファクトリー(Bの工場)と呼ばれる加速器が作られました。 周長3kmのトンネル内に二つのリング(内部が真空のパイプ)が並び、ここに 全長600mの電子陽電子線形加速器で加速したビームを直接入射し蓄積します。 このトンネルは以前トリスタン計画で使われていたものを利用しています。 加速器は大幅な改修工事を行い2018年よりSuperKEKBとして稼働しています。 |
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Bファクトリー 富士直線部 リングを走る間に失ったエネルギーを加速空洞で補充します。 写真の右側に並ぶ銅色の装置で陽電子を加速します。 左側の青い電磁石の中心を電子リングが通っています。電子ビームは別の場所で 加速しています。 |
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Bファクトリー 筑波実験棟 奥に見えるのが衝突を検出するBELLE検出器です。 地下の建物4階を使った大変大きな装置です。 超伝導電磁石などを使い、厚さ1.9ミクロン、幅70ミクロンまで絞った 電子と陽電子のビームをここで衝突させてB中間子・反B中間子ペアを大量 に発生させます。 |
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Bファクトリー BELLE検出器 検出器の入り口です。実験時は両側の青い門を閉じます。 ここの設備は大量の電気を使うので夏の電気需要期には休止して整備、 改造を行っているそうです。 |
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高エネルギー研 小林誠教授 (現名誉教授) Bファクトリーで検出されたCP非保存の講演を行う小林先生。 73年に発表された「弱い相互作用におけるCP対称性の破れ」 (小林・益川理論)の証明となります。 益川先生とともにいま日本でノーベル賞にいちばん近い人として まっさきに名前のあがる人です。 <祝> 2008年、小林・益川両先生がノーベル物理学賞を受賞されました。 |
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| 2002年 ノーベル物理学賞受賞 小柴昌俊東大名誉教授 2003年9月15日 小柴先生の講演がKEKで行われました。 テーマは「宇宙、人間、素粒子」。開演の1時間前には満席となり、 多くの人たちが会場の外のビデオ中継を見ていました。 開口一番「今日は老人の日なのに仕事をしなくちゃならない」 テーマの3つの中で一番わからないのが人間だそうです。 小柴先生の教え子で、ともにカミオカンデで超新星爆発をとらえ、 その後スーパーカミオカンデを建設しニュートリノに質量がある ことを発見した戸塚洋二先生が現在のKEK機構長です。 戸塚先生もノーベル賞にいちばん近い人の一人です。 会場では小柴・小林・戸塚「ノーベル賞3ショット」が見られました。 |
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K2K つくば−神岡間長基線ニュートリノ振動実験前置検出器。 KEKの12Gev陽子加速器で作った人工のニュートリノを250km離れた 東京大学宇宙線研究所のニュートリノ観測装置スーパーカミオカンデに打ち込み ニュートリノの質量の有無を検証する実験です。 この装置で発生直後のニュートリノを詳しく調べます。 以前、建設中のスーパーカミオカンデを見に行きましたが、延々と真っ暗な トンネルをトロッコに揺られて行った先に巨大な空洞がつくられていました。 その時はまさか筑波からニュートリノが飛んでくるなんて想像もしませんでした。 |
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K2K この向こう250kmに神岡鉱山の廃坑の奥深く地中1000mに設置された スーパーカミオカンデがあります。 地球が丸いので斜めに打ち込まれたビームは途中地中深くを通って行きます。 |
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陽子リニアック 大強度陽子線形加速器(リニアック)を開発するための試験用陽子線形加速器です。 |
