第八機動艦隊群と紋章世界についての考察


始めに

この考察は、REALシリーズが発売される前に公開していたモノです。
そのため、ちょっと古いのですが、ROUGEが発売され、
紋章世界の謎解きが始まった感じなので、再公開することにしました。

今回は、公開するにあたって、REALに対応し、一部を加筆・修正しました。(デザインも一部修正しています)
#今見たら、書いた本人すら辛いソースだ…(鬱


連邦は果たして、紋章世界の技術を入手出来たのか

ALPHALINKをプレイして気になる部分でありますが、
「連邦は果たして、紋章世界の技術を入手出来たのか」
という事を考察をしてみようと思う。

まず、技術を手に入れる為の第一条件として挙げるのであれば、
第八機動艦隊群の帰還が必要だと考えられる。

はたして第八機動艦隊群は帰還できたのか?
結論から言えば、帰還不可能だと考えられる

それはなぜか、その答えを導く前に、
紋章世界の形成の過程について振り返ってみようと思う。

紋章世界は、シリウス帝国建国の後に、反帝政の一掃を目的とした「シリウスの弾圧」(銀河標準歴120年頃)から
逃れた人達が、命を懸けた航海の末、ダークマターの向こう側の新世界に到着した事が始まりである。

その年号が銀河標準歴300年、約180年もの時間をかけダークマターの壁を越えたのである。

それからは、科学者を中心とした組織の基に開拓などを行い、独自の文明を作っていった。
だが、平穏な時間は長くは続くことはなく、やがて帝国の侵攻を受けることとになる。

当初は、防衛艦隊だけで帝国の侵攻を何とか凌いでいたが、
大量の物資で攻めてくる帝国に対し、戦況は徐々に紋章軍側が不利になっていったのである。
しかし、このような現実を前にしてもまだ、紋章世界では保守派・革新派2派に派閥が分かれ対立しており、
このままでは紋章世界の存在の危機と感じた革新派が、連邦に使者を派遣したのである。
この派遣は、内部問題を解決しないままで行われた、見切り発車での行為であった。

一方、紋章世界の存在を知った連邦は、紋章の技術力の高さに驚いたと同時に、恐怖を覚えた。
それは、このまま帝国が紋章世界に進軍し、紋章世界を帝国の影響圏に収めるということは、、
紋章の技術が帝国に流出することであり、連邦で使われているハイパードライブより高性能の、
メタ=ハイパードライブが帝国に使用されるという事である。

つまり、メタ=ハイパードライブを搭載された帝国軍の艦船が多数就役するという事は、
連邦内部で開発が行われている新型艦船でも対抗することができないということであり、
それは、都市連邦の絶対防衛線、マリア=ライン構想の崩壊すらも意味していたのである。
連邦にとって、それだけは回避しなくてはならない問題であったのである。

その結果、連邦は、ウェンディ=ハイゼンベルグを中心とした第八機動艦隊群を設立し、
帝国の紋章世界進軍を阻止すべく、紋章世界遠征という初の遠征という試みを実施したのである。

つまり、紋章世界と都市連邦は利害関係が一致し、協力関係を結んだのである。

これらの事から、紋章世界の都市連邦への使者の派遣という行動は、
存在する艦隊で、帝国に対応しきれないと判断したためだと考えることができる。

また、250年の間に、紋章世界の人口が増えたとしても、かなり人口が少なく、
工業生産力も、帝国よりかなり低いと考えられます。

つまり、紋章技術が高くても、量が無ければ、物量で攻めてくる帝国に対して、
紋章世界は、対抗する力はあまり無いと考えることができる。

その為、数限られた戦力での紋章軍と連邦軍の共同作戦で考えられる事は、

1.紋章世界内に存在する帝国艦隊の一掃
2.紋章世界へ唯一通ずるファブニル回廊の封鎖

紋章世界内に存在する帝国艦隊の一掃というのは、かなり難しいと考えられる。
それは、いくら先頭の艦隊を叩いても、後ろから、艦隊が補給されるからである。
では、敵より数少ない艦船で戦うには、敵の補給をを絶つことが最も効果的である。
そのためには、紋章世界の唯一の入り口といっても良い、ファブニル回廊を封鎖することである。
しかし、このファブニル回廊封鎖には、紋章艦隊だけでなくも参加すると考えられる。

それを裏付けるかのように、ALPHALINK Generationsでは、
第八機動艦隊群は紋章世界に駐留しており、進軍してきた帝国軍と会戦を起こしている。
また、「PALLAS ATHENA」「ROUGE」でもた第八機動艦隊群は参戦している。

また、ここではっきりしていることは、ファブニル回廊封鎖のために
第八機動艦隊群が会戦に参加したまま、マスターユニットとスレーブユニットを使用し、
暗黒物質ゲートを用いて封鎖ということは、

回廊の封鎖=紋章世界からの移動は不可能

ということを表している。

結果として、回廊封鎖は第八機動艦隊群が、紋章世界にいたまま行われたため、紋章世界から出ることが出来なくなり、
連邦の司令官達はもとの世界に帰れなかった
と考えるのが妥当である。

しかし、新たな回廊の出現(ムンディルファル回廊)により帝国の第十二方面軍は再度侵攻し、
その後も攻防戦が続いていのが現実である。

もう少し考えてみれば、いくら科学技術が発達したといえ、
人的資源はそう簡単に創出することはできない。
また、第八機動艦隊群が派遣されていてすら、
帝国軍に侵攻されている現状をみれば、
第八機動艦隊群がいてこそ、何とか凌げているとしか考えることはできない。
つまり、紋章軍だけでは、ファブニル回廊・ムンディルファル回廊(アースガルド城壁含)を
防衛する戦力が足りないのでは無いかと推測できる。

その他に連邦に、メタ=ハイパードライブの技術を入手経路として考えられるものとして、
フェルミオンに搭載されている、メタ=ハイパードライブの調査が考えられる。
(修理費の代わりに置いていったという話も一部ではでていた。)

だが、それも不可能であったといえる。

まず、銀河標準歴550年の連邦の科学水準では、理解しがたいものであったであろう。
事実、第八機動艦隊群が派遣された後も、新型旗艦にメタ=ハイパードライブを基にした、
ハイパードライブが開発された形跡は存在していない。
また、置いていったという話もまずあり得ない。

それは次のことからいえる。

1.連邦のハイパードライブに載せ換えたとすると、連邦の旗艦と同じ航行能力だと考えられるが、
 連邦旗艦以上の航行速度を出している。
2.フェルミオンが紋章世界の他の旗艦と同じ出力を持っている。
3.紋章世界の文明自体が、独自であり、その基で開発された機関なので、
 連邦のハイパードライブの規格と合わない。

とくに、1・2は、フェルミオンのメタ=ハイパードライブを除していないことを裏付けている。

最後に、第八機動艦隊群派遣以後500年も戦争を続けていることからして、
帝国・連邦双方の技術格差は開いていない。
という事が考えられるため、結果として、
「連邦は紋章世界の技術は得られなかった」
と考えるのが、妥当である。

補足:
紋章世界から通信を使って情報を送るということも考えらるが、
そのようなことが出来るのであれば、わざわざフェルミオン単艦で連邦内に乗り込むという危険な行為を行わないであろう。

この時点で通信で送るということは、考察するまでもない。


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