LOVE この秋に始まったテレビドラマに「世紀末の詩」というものがある。ご存知の方も多いと思うが、主演は竹ノ内豊でほかにも山崎努、坂井真紀、木村佳乃などが出演している作品である。演出が野島伸治といえばだいたいの雰囲気はわかってもらえると思うが、毎回違った形の「愛」をテーマにし、「愛ってなんだろう、愛ってどこにあるんだろう」を問いかける内容である。かなりヘビィな作品であり、見終わったあとは「ハァ」とため息をつきたくなるような内容なのだが、なぜか毎週欠かさず見てしまっている。毎回見てしまう理由のひとつに音楽がある。それはこのドラマの中でジョン・レノンの曲が使われているからである。1曲はアルバム「ロックン・ロール」に収録されている「スタンド・バイ・ミー」である。言わずと知れたスタンダードナンバーでありモーリス・ホワイトのバージョンも素晴らしいが、僕はこのジョンのバージョンが一番好きだ。この曲は挿入歌としてドラマの重要な場面で使われている。そしてもう1曲は「ジョンの魂」に収録されている「LOVE」という曲である。このドラマのテーマソングであり、エンディングの場面で必ず流れてくる。「愛は真実 真実は愛 愛はフィーリング 感じとるもの 愛は愛されたいと思うこと 愛は触れ合い 触れ合いは愛 愛は手を差し伸べて とらえるもの 愛は愛されたいと願うこと 愛は君 君と僕 愛は知ること 僕たちが存在すること 愛は自由 自由は愛 愛は愛を生きること 愛は愛されたいと望むこと」繰り返しジョンは「愛は・・・」と歌っている。まるでジョンは「愛」とは何かを探そうとしているようだ。次作「イマジン」に収録されている「OH MY LOVE」という曲は続編のような作品だが、そこでのジョンは「僕の恋人 生まれて初めて 僕の目は開かれた」とヨーコとの出会いによって愛を確信している。そして「ヌートピア宣言」では「マインドゲーム」との中で「愛し 愛し合おう 戦争なんていけない」と個人的な愛から世界平和といったものに目を向けはじめている。丁度、ジョンが反戦運動にのめり込んだ時期である。それから僕の大好きなアルバム(ジョンのアルバムはみんな大好きなのだが、あえて1枚を選ぶとすればこの作品)「ウォールアンドブリッジ」では「愛の不毛(NOBODY LOVES YOU)」で「打ちひしがれている時、誰も愛してくれない」と嘆いている。この作品を作った時期のジョンはヨーコとの仲がうまくいっていなかったらしい。そして最後の作品である「ダブルファンタジー」では複数の曲の中で息子ショーンや妻ヨーコへの愛がはっきりと歌われている。こうやって振り返るとジョンという人は、ほんとうに自分の気持ちに素直な人だったんだなと改めて思う。現在の僕にとって愛ってなんだろう、愛ってどこにあるんだろう?