社内恋愛

 最近、僕の周りは結婚ラッシュである。
まず、いとこの子がもうじき結婚するらしい。
僕が中学生の頃、その子はまだ赤ん坊で遊んであげていたのが、
ついこの前だったような気がする。
時間が経つのは早いものだと改めて思う今日この頃である。
また、現在僕が出向している会社では立て続けに3組が結婚する。
3人ではなく3組と表現したのは、いずれも社内結婚であるので実は6人が結婚するのだ。
結婚する男性のうち二人は、僕と同い年である。もう一人は私より5歳以上年下である。
なんとなく僕だけが取り残されてしまった感じがする。
そこの会社では以前から社内結婚が非常に多いと聞かされていたが、たしかにそうである。
人は接触する回数が多くなるほど、その対象である人間に対して好意をもつようになるらしい。
心理学でいうところの「単純接触の原理」である。
男女の親密度を公式にあらわすと
「男女の親密さ=心理的な距離の近さ×接触時間の量」
になるとか。
なるほど世の中、社内結婚が多いわけである。
そういえば僕が最初に勤めてた会社も社内カップルや社内結婚が多かった。
僕自身も同じ会社の女性と付き合っていたくらいだ。
しかし社内恋愛というものは、うまくいっている場合はいいものだが、
うまくいかなくなった場合や、最悪別れてしまった場合に非常につらいものがある。
この間まで自分と付き合っていた相手が、別の異性と親しくしているところを目撃なんかして
しまった日には、思わず退職願いを書きたくなってしまう。
実は僕が最初の会社を辞めたのはそのせいである、
というのは冗談だが、そんな気分になったのは事実である。
また、付き合っていることが周りに明らかになっていると尚更つらい目に遭うことになる。
社内恋愛は結婚が決定するまでは「静かに深く潜行せよ」が鉄則である。
そこで二人の関係がばれないようにする方法をお教えしよう。
1.120cm以上の距離を保つようにする。
2.何度も視線を合わせないこと。必要以上に見つめ合わないように。
3.話を聞くときに熱心にうなづかない。
4.打ち解けた態度をとらない。
5.むやみに体に触れない。
6.やたら用をいいつけない。
7.一緒に休暇を取らない。
これを実践すればあなたも「社内恋愛の達人」になれるかも。
なお、もしばれてしまっても僕は責任を持ちかねるので、
その場合は素直に結婚することをお勧めする。
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