ジョンの魂/ジョン・レノン/プラスティック・オノ・バンド
- 母(Mother)
- しっかりジョン(Hold On)
- 悟り(I Found Out)
- 労働階級の英雄(Working Class Hero)
- 孤独(Isolation)
- 思い出すんだ(Remamber)
- 愛(Love)
- ウェル・ウェル・ウェル(Well Well Well)
- 僕を見て(Look At Me)
- 神(God)
- 母の死(My Mummy's Dead)
ジョン・レノンの実質的なソロデビュー作で、1970年の作品。
スーパーグループであったビートルズの一員という立場からソロになり、
ジョン・レノン個人のパーソナリティが前面に現れた内容となっている。
このアルバムは「母」の重たい鐘の音で始まり「母さん行かないで、
父さん戻ってきて」とジョンは歌う。
そして最後の曲「母の死」の「僕の母さんは死んじゃったんだ」
という言葉で終わっている。
また、「神」では「僕は聖書を信じない。僕はイエスを信じない。
僕はケネディを信じない。僕はビートルズを信じない。僕は自分だけを信じる。」
と語りかけるように歌っている。
アルバム全体を通して無駄を削ぎ落とした非常にシンプルな音構成となっている
が、ひとつひとつの曲すべてから「狂気」を感じられる。またそれと同時にとても
強い意志が感じられる。
この「ジョンの魂」はジョン・レノンが過去の栄光ををすべて葬りさり
ひとりの人間として生きていく決意宣言ではないだろうか。
●ジョン・レノンについて
1940年10月9日、イギリスのリヴァプールに生まれ。
父親の失踪から家庭が崩壊し伯母に育てられる。
62年にビートルズを結成し「ラヴ・ミー・ドゥ」でデビューした。
ポールとともにビートルズの中心メンバーとして世界的な大成功を収めたが、
メンバーの不仲から70年に解散した。
解散後、70年に「ジョンの魂」を、71年に「イマジン」を発表。
69年に結婚したヨーコ・オノとともに社会的な活動を行い話題になる。
その後、「ロックン・ロール」、「心の壁、愛の橋」等を発表するが、
やがてヨーコの妊娠、出産を控えてハウスハズバンド生活を送るようになる。
80年に「ダブル・ファンタジー」を発表し、5年ぶりに復帰するが
12月8日、ニューヨークのダコタハウス前で凶弾に倒れた。
死後も数々のアルバムがリリースされいまなおその人気は衰えていない。