ホーホケキョとなりの山田くん

監督:高畑勲


楽に生きたら?

山田くん一家の日常生活が、水彩画タッチでほのぼの描かれる作。

劇中、山田家で飼われてる犬のポチが

欠伸をかみ殺す描写があるのですが、全編そのような内容でしたなぁ。

映画の企画としては、なんとも力のない、

日々淡々としたエピソードを繋いだだけとゆ〜印象っス。

一箇所だけ緊張感がある場面があって、絵も急にリアルになるのです。

このシーンは、高畑監督独特のメッセージが強く入ってますね。

近所迷惑な暴走族に、山田のオッサンが勇気をだして注意する場面がソレで、

(暴走族と言うには小規模な、中型バイク1台とスクーター2台の

3人の集団で、服装も普段着、武装もしてない様子)

個人の権利の主張ばかりで、

皆のために戦う正義の味方がいなくなって久しい!

という高畑監督の魂の叫びが聞こえてきます。

全体を通して、なんとなく言わんとしてるテーマ(人生航路の荒波、結婚や家族観)は

微かに伝わってくるのですが、表現の手法上、集中力を維持して見るのが辛い映画でした。

一番気になったのは、各エピソードの順番。

桜が咲いて、次にバレンタインでーがくると、

次の年になったのか、時間が逆行したように思う。

季節感がチグハグでしたな。

99/7/26


Kの独善的評価 ★★-(欠伸がでちゃう)


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