監督:岩井俊二
やたらと粗い画質と手持ちカメラの揺れる映像で、
感触がゴテゴテしてる。
猥雑な貧民窟で、タフに生きる移民達の描写がアナーキー、
そして醜悪であった。映画自体の完結性は低く、散漫な気はするネ。
感覚先行の新進気鋭、映画監督岩井俊二、この先何処へ行くのか?
明日どうなるかわからない生活ってのが、大多数の日本人には
無関係の話だろうとは思う。
映画が持ち込める暴力は、安全な、完全に安心しきっていられる娯楽でしかないのか?
モラルを持ち込むと健全な野生が歪曲することだけは確かだ。
どちらを向いても不幸せの袋小路だとすると、
陽気なペシミストになるっきゃねーな。
幸福の条件その一、すべてにおいて凡庸なること。
グリコ役のチャラが良かったです。
映画は中学生以下観賞禁止のR指定になってました。
スワロウテイル=燕の尾、燕尾状の、揚羽蝶。
96/09/30
Kの独善的評価 ★★★ (サクセスする前半はgood、破滅する後半はタルイ)