リング2+死国

(1999)

監督:中田秀夫 「リング2

監督:長崎俊一 「死国


リング2」は「らせん」とは異なる前作の続編。

相変わらず怖いです!

異常現象時に、気がつくと大音量でゴゴゴォと唸ってる重低音とか、

えっ?と思う間にモノトーンのザラザラした映像にすり替わり、

死者の世界に引き摺り込まれる所とか、

一瞬だけ不自然に露出オーバーなユウイチの映像とか、

ストロボが発光した瞬間だけサブリミナル的に挿入される復元像とか、

とにかく至る所が凝ってる。

全編、不安を増長する映像が本当に素晴らしい。

ライティングも自然で、ドキュメンタリーみたいで迫力がある。

キャスティングもいいんだな、コレが!

今回は特に浅川レイコ松嶋菜々子)の部下のTVクルーの岡崎(柳ユーレイ)がgood!

濃い顔の岡崎が眉間に縦皺を寄せてると、こっちも同じ表情になるのだ。

変態的な精神科医(川尻医師)も挙動が不審で面白かった。

その精神科医の助手の看護婦も、気どった歩きかたが実に良いね。

こう、尻をぷりぷりさせてる所が!

物語は前作より一週間後とゆ〜設定で、またもや呪いのビデオを起点に死者が出る。

前作で山村貞子の存在は解明され、呪いのビデオ呪いのビデオを見た生存者から

新たに死の感染が広がるのだが…

物語として散漫な内容という印象がある。

生存者の発狂した女子高生とユウイチ呪いのビデオを見た女子高生、

二つの方向から貞子の呪いが来る。

それを繋ぐのがTVクルーの岡崎というのは良く出来てる。

でも、ユウイチが不自然。

高山竜司の子供だというだけで保護する高野舞も不自然。

自分の父親を生贄にしてまでも、ユウイチを守ろうとした浅川が、やっぱり業が深いのだ。

古井戸の底で高山竜司が何で出てくるワケ?

高野舞とユウイチが大島に行った理由がわからん。

だから結局、「怖くてもう見てられん!」とゆ〜前作より

パワーダウンしたと思う。

しかし、中田秀夫はヒロインを美しく描くなぁ。

リング2」では、高野舞役の中谷美紀が綺麗です。

死国」は、最近ここまでヒドイ作品を見た事がないってレベルです。

頼むから、100%大嘘のライティングはヤメテくれ!

キスシーンで情緒的なテーマ曲という演出も陳腐です。

サバ折りをするんなら、下半身はそのままで、

上半身だけ自重でゴトッと落ちる映像が必要なのでは?

99/01/23


Kの独善的評価  リング2★★★+(物語のベクトルが、はっきりしないのが弱点)

        「死国(金はらって見るものじゃないね)


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