(1998)
監督:中田秀夫 「リング」
監督・脚本:飯田譲治 「らせん」
「リング」は人間がビデオテープに殺される純粋な怪談話で、
これが近年稀に見る恐怖、恐怖の恐怖映画なのじゃ!
夜中にトイレに行けなくなる程怖いの!
非常に良くできてる。
特に物語の中心になる呪いのビデオの映像!
夢に出てくるぐらい強烈なのじゃぁ !!
人間の欲、愛憎、理解できないものへの恐れ、
ただの好奇心でそれに触ることによって、
とんでもない悲惨な結果を招くといったダークサイド&不条理が目白押しだ。
謎解きの過程で少しづつ呪いのビデオの正体がわかってくるのだけど、
出てくる事実が、おぞましく、気色の悪い話ばかり。
物語を進めていく上で、やっぱり飛躍する部分があり、
高山竜司の霊能力?で説明してあるのだがこれがまた説得力があるのじゃ。
(高山竜司のサイコメントリーで観客も阿鼻叫喚地獄に引きずり込まれる。
過去の事象の映像を挿入するには、この手法が自然じゃ)
あと親子関係が背後に大きなテーマとして浮かび上がるのじゃ。
冒頭の葬式、自宅で喪服に着替える浅川レイコ。
背中のファスナーを息子に上げさせるシーンとかの細かい演出が光る。
「トモちゃん、のろいのビデオみたんだよ」と言うユウイチ(浅川の息子)が怖いのじゃぁ!
「リング」は浅川レイコ役の松嶋菜々子がヨイです。
あぁ、古井戸の中から何かが出てくる〜ぅ…
「らせん」は言い訳(科学的、医学的)が多くてしらけたのじゃ。
リングウィルスの変異過程を説明しきれてない。
結末も煮え切らない感じ。高野舞役の中谷美紀にもあまり魅力を感じなかったなぁ。
どうしたんじゃ「night head」の飯田譲治?
97/02/09
Kの独善的評価 「リング」★★★★★(呪いのビデオが日に何度も脳髄で再生!)
「らせん」★(死者の復活にインパクトがない)