インビジブル

hollow man(2000)

Directed by Paul Verhoeven


米国国防総省をスポンサーに置く透明人間研究チームは、

生物の透明化(不可視化)に成功し、元に戻す方法を模索していた。

バホ監督、復活!と言ってもいい出来!

人体実験とか人間の体をいぢくる題材には、力を発揮しますなバホ監督。

もう、スケスケが気持ち悪い悪い(笑)

段階的に体の表面、皮膚から筋肉、臓器、血管、神経、骨と中心に向かって

透明化していく表現は、緻密で丁寧と感じたな。(←やっぱ、コレがやりたかったんだよ!)

見えない事は存在しない事ではない!

と、運転免許の講習の時にさんざん言われましたが、

この映画は、この言葉を体現してるね。

既に透明化には成功している!

というの、最初に前提として打ち出したのも素晴らしい。

動物実験では分からなかった、透明化する時の激痛もショッキング。

(そのまんま、臨死体験ですな)

血清で細胞の原子構造を変換する(だったかな?)のも、

映像で見せられると、意外に説得力がありますわ。

血清を静脈注射、腕の血管から心臓ー全身に行き渡る映像も綺麗だった。

せっかく透明人間になったんだから、いろいろ悪さをしたいっていうの、

透明状態で向いに住む女性に悪戯しに行く所や、女獣医にエッチな事する場面、

何故か、とても淡白な演出だったのが疑問。

「ショーガール」でやりすぎた反省か?

それとも、本来はもっと変態的にえんえんとアダルト(笑)な

描写が続くのだが、プロデューサーがハサミを入れたとか。

透明人間になると、モラルも消えるってのは、かなり強引な展開だったけど、

透明化する時、元に戻る時の血清の色を赤と青に色分けしてみたり、

電気ショックの機械で電磁石を作って閂を開けたりと、細かい所は気が利いていたと思ふ。

せっかく透明人間なんだから、食べ物食べて、

体に吸収されるまでは外から見えるとか、あっても良かったな。


invisible…目に見えない。an invisible man / 透明人間

hollow…(中が)からの。hollow man / 空洞の男

2000/10/16


Kの独善的評価 ★★★★(生物が透けて見えると気持ち悪いねぇ)


[戻る]