Director:Roland Emmerich
フランス領ムルロア環礁、度重なる核実験は海イグアナを突然変異させ、
史上最強の生物、GODZILLAを産み落とした。
そして今、GODZILLAは産卵の為の巣づくりにマンハッタン島に上陸する。
岩明均の寄生獣には終劇近くにこんな独白があるので興味深い。
「おれは寄生生物の立場に立つことは |
ついにできなかった」 |
少年時代より繰り返し見てきた怪獣映画は、何故か必ず眠くなったものじゃ。
理由は、人間に有害な怪獣を退治するという
害虫駆除的発想と、主人公が怪獣でなく人間だという2点につきる。
それは、対象がスクリーンの中の怪獣ゴジラやガメラであっても、
家の台所のゴキブリであっても同じこと。
Roland EmmerichのGODZILLAも同じように感じた。
GODZILLAは人間にとって有害であり、退治しなければならない、
言わば絶対の敵(悪)なのだ。
だから、ゴジラにミサイルを打ち込もうと、人間様は痛くも痒くも無いって感じじゃ。
むしろ、ゴジラに破壊されたビルの修理費用に頭を悩ますような気がする。
GODZILLAは思った。
オレは強い、世界はオレのモノだ! |
ってゆ〜モノローグはいらないにしても、GODZILLAの視点に立つことは大切だと思う。
GODZILLAっていう題材は、回りで右往左往する人間よりも、
GODZILLAそのもの方がはるかに面白いって気がする。
あと、面白いのがGODZILLAの破壊行動ね。
(せっかくミニ・ゴジラを200匹も誕生させたのなら、
全部ニューヨークに解き放ってみるぐらいの想像力が欲しいものである。
北米大陸を時速500kmで横断するGODZILLAの群れも楽しそう)
スターゲート、ID4と抜群のエンターテイメントを作ってきた
Roland EmmerichだがGODZILLAで
ワシは肩すかしをくらってしまった!
98/07/11
Kの独善的評価 ★★★(ゴジラの視点に立つ作品を望む!)