From Dusk Till Dawn

(1996)

脚本・主演 クエンティン・タランティーノ

(主演と言っても途中で殺されるのだが)

監督 ロバート・ロドリゲス


FROM DUSK TILL DAWN =夕暮れから夜明けまで

何の予備知識無しに見に行って、うーん、なんじゃこりゃ?って感じです。

タランティーノの名前が入ってるんで、

残酷描写のバイオレンス映画だとは思っていたが、

のっけからあと何秒生きられるかの世界に無理矢理引きずり込まれて、

非日常の緊張感を満喫できます。

刑務所脱獄、銀行強盗、逃亡と、極道兄弟は

ひたすら破滅的驀進を続ける。

法治国家で生きる名もなき貧しき小市民には、

とてもではないが彼らの思考・行動にはついていけない。

この次にどういう事態になるのか全く予測不可能の

ストーリーティングは、さすがタランティーノ!

もう、どうにでもしてくれ!

ところが、中盤以降物語は様相をがらりと変える。

メキシコへの密入国を成功させた極道兄弟と人質の牧師一家は、

奈落の底の掃き溜めとも思える、これ以上いかがわしい

場所はない酒場で一夜を過ごす。

しかし、実はその酒場は、客を喰っている怪物のすみかだった。

怪物対人間の血みどろの戦争が始まるのだが、登場人物が単純に殺戮者へと変わる。

理解不能な状況で混乱も錯乱もないのだから話は単純にならざるを得ない。

これが、なんじゃこりゃの全体像です。

この作品、原題そのまんまのカタカナ表音・表記邦題です。

読みはわかっても意味はわからない。

最近この手の洋画の邦題が多い。

わかり易い邦題をつけるとしたら、

Tバックエロエロ吸血鬼 対 ギャング
「蛇の道は蛇 極道兄弟メキシコへ行く
「地獄の深夜営業 くわばらくわばら

という所でしょうか。

96/06/30


Kの独善的評価 ★★★ (タランティーノの変態極道ぶりがナイス)


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