ファイトクラブ

Fight Club, The (1999)

Directed by David Fincher


不眠症のサラリーマンは、地下ファイターからテロリストに変貌する。

自己破壊に突き進む男達、

互いに殴り合い、

鈍麻した感覚を痛みで覚醒させる…といった男向きの映画っス!

あんまり長時間寝ないでいると、

瞼を閉じた瞬間がわからなくなるンだよねぇ〜。

起きている時認識してる現実と、

眠りながら見てる夢の映像の区別がつかない状態。

頭の中で切れ目なく映像が続いてるもんだから、

結構アブナイの。

実際、殴られたら目がさめると思うけど、

それぐらいじゃ足りなくて、頭を銃で撃ち抜く奴もいるぞ!とゆ〜作。

イ、イッちゃってます!

強烈なカリスマ性を発揮する石鹸行商人、

タイラー・ダーデンブラッド・ピット)が、もう凄い!

戦争のない歴史の狭間で、生きる意味を知らず、

必要のない物を宣伝文句に煽られ狂った様に購入することで、

本当に考えなければならない事から逃避している、

知性と体力に恵まれた諸君。

仕組まれた繁栄の裏側に気づき、俺達は激怒する!

とゆ〜ような主張、

ファイトクラブの薄暗い地下倉庫の中でアジられると、思わず信者になっちゃいそう(笑)

志願兵の私設軍隊を組織して、騒乱計画を実行するあたり、

愛と幻想のファシズム」を見てるよーですなぁ。

テレビのオバサンが人生相談をする番組で、

女を殴る男

という話題が度々出ますが、

男って必ず拳で殴られる、殴られる経験を避けれない生き物なんで、

女もそうあれば、イイんじゃない?と思う。

自分が殴った時は、手が痛いな、ぐらいしか感じないけど、

殴られた時は、衝撃が突き抜けて、熱い塊を無理矢理ぶつけられた様に感じますな。

熱くて非常に痛い!涙も出る!(目から星や火花が出る痛さです)

殴られて、たった一発で気持ち良くなるって経験はまだ無いな。

99/12/16


参考文献

ファイト・クラブ (チャック・パラニューク著 / ハヤカワ文庫 620円+税 原作です。)

世界の伝記 ノーベル (大野進・著 / (株)ぎょうせい)

石けん屋さんが書いた石けんの本 (三木春逸・晴雄・著 / 三水社 1200円)


ファイトクラブ豆知識

劇中で、タイラーがジャックの手の甲の皮膚を焼くのに使ったのは、

苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)。白色の固体、劇薬。石鹸作りに使う。

劇中では、火傷を酢で中和してた様子。

石鹸は、動植物油脂に苛性ソーダを加えて作る。

生の油から炊く方法をけん化法といい、

熱すると油脂は苛性ソーダと結合し石鹸になる。その際、グリセリンが出来る。

冷たくした濃硝酸と硫酸の混酸にグリセリンを混ぜるとニトログリセリン(油状の液体)になる。

ニトログリセリンを珪藻土にしみ込ませるとダイナマイトになる。

(1866年、アルフレッド・ノーベルはダイナマイトを発明)


Kの独善的評価 ★★★★★(うぅ、イッちゃってます!)


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