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いいものを聴いたときに、じっとしてられなくて誰かに言いたくなる。
そんなアルバムをここでは紹介していきます。

Johnny V / If My Daddy Could See

S.O.B.のギタリストだったジョニーが96年に地元カナダでリリースしていたソロ作ですが、
そのあまりの完成度の高さに何故彼が S.O.B.を去ったのか判る気がします。あくまで
想像ですが、曲を余りガチガチ決めてしまわないで、その場の雰囲気やその日のノリを
優先するビリーのコンセプトに対し、ジョニーは常に音をイメージ通り練り上げていくクリ
エイター的なアプローチが強いようなので、指向性が食い違ったのではないでしょうか。
お馴染みの曲でさえジョニーならではの全く新しい"曲"として命を吹き込まれている
この作品を聴いてそんな思いがよぎりました。豪快で分厚いホーン・セクションや
ところどころお茶目なセンスを伺うに、彼はきっと一曲、一曲を我が子のように慈しみ
ながらこのアルバムを作ったに違いないと感じました。ずれも生命力に溢れた力強い
歌とギターが凄いのですが、中でも超ハードなギターがめちゃかっこ良い"You Belong To Me"や、意外にも
スロー・ブルースに生まれた変わった"Next Time You See Me"、アコースティック・スライドがしみじみ
くる"The Depression Blues"等、非常に完成度の高い優れたブルース・アルバムで必聴作品と思います。
超お薦め!
1996 Festival Records〜BYTP カナダ盤

ちなみにこのタイトルは江戸川スリムこと高橋浩氏のウェッブ BlueSlim
CDs by My Friends のコーナーでも紹介されています。

Johnny V 自身のWeb-siteはこちらです。 → http://www.spots.ab.ca/~jam/