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20世紀ポップ・ロック大全集 パンク&レゲエ・ムーヴメント編

NHKソフト・ウェア - ポニー・キャニオン PCVE-10772 ¥3.300(税抜) 1998年7月17日発売

収録アーティスト

エマーソン・レイク&パーマー
ザ・モダン・ラヴァーズ、ザ・キングスメン
パティ・スミス、テレヴィジョン、ラモーンズ
ブロンディ、トーキング・ヘッズ
セックス・ピストルズ
スージー&ザ・バンシーズ
バズ・コックス、スリッツ
ボブ・マーリー&ザ・ウエイラーズ
クラッシュ、ポリス、プリテンダーズ
エルヴィス・コステロ、UB40他


EL&Pに代表される、70年代前半当時主流だった
プログレを、大仰でスノッブなロックとして一言で片
づけたあと、ボストンから登場したモダン・ラヴァーズ
のシンプルなサウンドが新しいシーンの始まりを告
げたと紹介している。

この時期における '60年代のガレージバンドの再評価
の気運がそのままパンクという流れに直結していく状
況がパティ・スミスやテレヴィジョンのメンバーによって
語られていきます。アメリカではこのパンクがメディアか
らは無視され続けた訳ですが、そのことへの不満の声
もここでは聞かれる。

そのパンクがロンドンに飛び火し、セックス・ピストルズ
結成の経緯がマネージャーのマルコム・マクラーレン、
メンバーのジョニー・ロットンやスティーヴ・ジョーンズ
によって克明に語られています。

ピストルズがメディアから徹底的に叩かれる原因に
なった、TV番組でのインタビューの様子が当時のフィ
ルムを挿入することでリアルに映し出されます。
また、最悪の展開となったアメリカ・ツアーの様子も
客席から飛んでくるハンバーガーや空き缶等を、
顔面に受けながらも歌い続けるジョニー達の映像が
そのまま使用されていることによって、彼らがどういう
心理状態でバンド活動をしていたのかが視覚的に
解る編集をしています。

パンク・・・
存在そのものが反社会的、というレッテルを貼らがち
な傾向は確実にあると思う。そもそも自分自身でもコン
トロールの効かない、どうしようもない己の中の叫びを
外にさらけ出すための手段として唄い、ギターを弾くわ
けで、そのストレートな表現が臭いモノにはふたをした
がる社会にすんなりと受け入れられるはずもないかと、
思ってあきらめたらしかしそれまでのこと。
消えて無くなれ、みたいな社会的圧力に負けた
時点で、自分自身が存在する基盤そのものを見失っ
てしまうような気がします。

さて、そうはいっても余りにシンプルなパンクは
すぐに煮詰まってしまうという現実、これをうまく
すり抜けた例として、レゲエをいち早く取り入れた
クラッシュが紹介されるのですが、このレゲエが
パンクに留まらず、その後あらゆるジャンルの音楽
に影響を与えていくことになったわけです。
もちろん、その背景にはボブ・マーリーの世界的な
大ヒットがあるわけですが、ジャマイカの現場でも
あらゆる人たちがレゲエを国際的な音楽にする
ための努力を惜しまなかったという、目に見えない
部分での活動も大きく貢献したようです。

最初にレゲエに着目したのがロンドンのパンク・ロッカー
だったという事実はこれを見て初めて知りました。私の記
憶にあるのは、なんだかこの頃やたらレゲエ調の曲が多
いねという会話を交わしていたのが'70年代後半くらいだ
ったかなという程度です。

まとめ

リアルタイムには私自身はパンクを素通りしてきて
しまったので実に新鮮に見ることが出来ました。
当時の私はこのビデオの冒頭でやりこめられている
「スノッブなやつら」の1人でした。(笑)その頃の私は
ピンクフロイドやEL&Pのレコードを聴きまくってました。
いや、今でもスノッブなままかも知れませんが。

実は今でもあの、one,two,three,four,という
早口のカウントで"ギャ〜ン"と始まるギター
中心のロックが苦手です。やかましいだけの
(偏見丸出し)ヴォーカルも好きではないです。
でも最近とっても気になるんですよ。
ストラングラーズとかクラッシュとか。
変ですよね。(笑)

- bb / Jan.23,1999