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20世紀ポップ・ロック大全集 フォーク・ロック編

NHKソフト・ウェア - ポニー・キャニオン PCVE-10768 ¥3.300(税抜) 1998年7月17日発売

収録アーティスト

ジョーン・バエズ、ボブ・ディラン、
ピーター・ポール&マリー、
ロニー・ドネガンシャドウズ、
ビートルズ、キンクス、
デイブ・クラーク・ファイヴ、
マンフレッド・マンザ・バーズ、
タートルズ、ソニー&シェール、
バリー・マクガイヤ、
サイモン&ガーファンクル、
レターメン他

1950年代前半に生まれた者にとっては、ビートルズもジョーン・バエズもディランも
同時代の人として、ごく自然に教室での話題になるという10代を過ごした訳です。
時にはギターを片手に大勢で彼らの歌を唄ったこともあります。
だから、彼らはけっこう身近な存在としてそこにあったのですが、
かといって体系的にきちんとこの時代のシーンを捉えられていたかというと
かなり心もとない部分を残したままでもありました。
そんなもやもやした気分を一気に解消してくれたのがこのビデオ。

また冒頭でバエズの
「ディランをあの声が嫌いだといって否定してしまうと
彼を何も理解できなくなる」
という言葉が印象的でした。
当時のアメリカ人でさえやはりあの声は生理的に
好き嫌いがはっきり分かれたことを物語ってるんだなと。
とにかくこの時代にディランが果たした役割の大きさを実感できる内容でした。

何かが新しく生まれる瞬間には
必ずといってその時代の人々の
共感や反感を同時に買いながら、
周囲を巻き込んで形を整えていくもんだと思います。

音楽についても然りで、そのムーヴメントには
何らかの必然性もまた伴っていると思います。
このシリーズの制作者はその辺りを重点において編集したのか、
この時代、お互いが相互に影響しあって形を変えていった流れを
当事者と、その時代の生き証人達に語らせることによって丹念に
糸を紡いでいってます。とても良心的な編集姿勢が好感度高いです。
ぼちぼちと全巻みようと思っています。

常に思うのは、こういう仕事をすると、断然英国人の方が
米国人より、緻密で良心的な仕事をするのは何故なんだろうということ。
単なる懐かしの画像特集などでは全くないのです。
TV番組用に製作されたことでの時間的制約の中で
必要なことをまとめてるのが凄いです。

-bb / Sep.14.1998