イスタンブルのチャイ屋
だいたいにおいて愛想過剰のえびなのであるが、旅行者慣れした都会ではやっぱりモードを切り替える。特に、あまり評判のよろしくないイスタンブル。睡眠薬強盗、強引な絨緞屋の客引き、アイラブユー詐欺、旅行前に聞こえてきたのは悪い噂ばっかりだった。
警戒モード顔で朝の街を一回りした後、路地裏の露天チャイ屋で休憩した。チャイを運んできてくれたのははにかんだ笑顔の小学生くらいのオトコの子。注文をとってニコニコ。チャイを運んできてはニコニコ。私達が飲むのを見てはニコニコ。で、写真を撮ってあげると、まわりのオトナもみんなニコニコ。
・・・な〜んだ。やっぱりトルコはトルコじゃんか。いいじゃん、フツウにしてれば。そんなちょっとしたきっかけになってくれたありがたいお子が、彼なのです。
|