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いざチェンナイへ
シンガポールからチェンナイ行きの飛行機に乗り換えると、とたんに周りはインド人だらけになった。機内食ももちろんカレー。そして隣に座るも、オーストラリアに住んでいるというサリーを着たインド人女性。

機内食のカレーは、さすがのシンガポール航空でとっても美味しかったんだけど、隣のインド人女性ラブちゃん・仮名(名前聞いたけど忘れた・・・。とにかくLOVEという意味のタミル語らしい)が、一口食べるごとに

ラブちゃん

の攻撃をしかけてくるので、イマイチゆっくり食べられない。

おまけにちょっとでも
辛いなんて口に出そうものなら、悲しい目をしたラブちゃんが
「Oh...You don't like this...」
つぶやきながらえびのトレーからその料理を取り除こうとする。
逆に
美味しいーと喜んじゃったりしたらしたで、目を輝かせたラブちゃんが自分の分までトレーの上に乗せてくれるので、目を白黒させながら全部詰め込む羽目に陥る。

ああ、ひょっとしてインド人もアツイ親切の持ち主なのかしら・・・・。そんな予感を早くも感じながら、チェンナイに降り立ったえび夫妻なのであった。
でもラブちゃんのおかげで初インド!と多少なりとも肩に入っていた力が、すとんと抜けたかもしれない。その後もいろいろ面倒見てくれてありがとう、ラブちゃん。


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チェンナイは雨
着いた早々、チェンナイは小雨模様だった。常夏の南インドと思ってたのに肌寒い。
「今度こそあったかい所に行くっていったくせに、ウソつき・・」
早くも夫の不評を買う。だって天気にまで責任はもてませんもん。あしからず。
雨だし大都会だし、特別する事もなし。


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ダンナ、インドに馴染む努力をする
夫曰く、
「この洗練された日本的ピカピカな風貌がどうも目立っていかん」
という事で、インドに馴染ませていただくべく、まずは町に服を買いにでかける。

ところで、インドにはいろんな服装の旅行者がいる。普通のTシャツ+短パンから、絞り染めのTシャツ(海辺近辺に多し)、神様がプリントされたTシャツ、レーヨンのヨレヨレ・ダブダブ・トラウザー。中には暑い南でもろ肌脱いだチベット服に毛糸の帽子などと言う、
どうしちゃったのと後ろからそっとつぶやきたい(前から堂々と言うと怖いし)ような日本人も見かけた。あとたまに、にわかラスタファッションに身を包んだ、それはカリブだろ!とつっこみたくなるやつとか。
「そんなカッコして歩いてる普通のインド人なんておらんぞ」
夫はそう言い放ち、通りのインド人を観察した結果、最もインドで目立たないスタイルを考案した。

夫 1、煮染めたような色のチェックのシャツ
チェンナイで購入。
縫製もしっかりしていて非常によかった。

2、見せビリー(インドタバコ)
日本のタバコを持っているとインド人よりちょうだい攻撃の嵐にあう為、おとりとして。

3、ジーパン
チノパンが望ましいが、持ってきていなかった。

4、ぞうり
日本より持参、ナガラというメーカーのぞうり。
オヤジ臭100%。


いや、それでもどう見ても日本人だと思いますが・・・。
それに妻は知っている。夫がTシャツの上にシャツを着るわけを。それはTシャツ一枚だとお腹を冷やしてこわす(少なくとも、夫はそう信じて疑わない)からであって、別にインド人化を図った結果ではないはずだ。
しかし女性の服装はあんなにカラフルなのに、インド男性の服売り場ときたら淀んだ色ばかり。ほぼ灰色のバリエーションではないか。ピンクのシャツ来たインド人男性とか、あんまり見たくないけど。



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