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戦争勃発!?

パンパン! ガガガ ガシャーン

真夜中にいきなりすごい音で飛び起きた。すぐ近くで何かが爆発する乾いた音。人々の怒声。
「まさか、戦争!?」

実はえび夫婦が旅行中、ちょうどインドとパキスタンの情勢が険悪な時で、新聞やニュースは毎日その話題でもちきり、デリーなどは警戒態勢になっていた。インド人と話していても
「うーん。よくないねー」とか
「最悪の事態にならないとも言えない」
なんて発言が飛び出していたのだった。まじで始まっちゃったの!?うそー。

暗闇の中でびびりまくり、もし戦闘にでも巻き込まれたら、こんなとこに連れてきた夫にどんなに文句言われる事やら 等とかなり間違った視点でドキドキする小心者えび。隣のベットに寝ていた夫も起きて様子をうかがっているようだ。ドア外の騒音は断続的ながらますます大きくなり、しかも、耳を澄ませば町のあっちからもこっちからも響いてくるのだ。


バババババ パン!パン!パパパ! ババババババン!!!!
うおー。 ひゅー。 わー。シュー バン!

はっぴー にゅーいやー!!!!!!!!

・・・・・!
あ、そう・・・。そういう事ね・・・。いやー。ははは。寝ぼけてたしぃ。いやいや、インド人の皆様、明けましておめでとう・・・。

えび 「そういえば、このホテルの1階にお酒飲めるとこあった」
「じゃ、あれって酔っ払いが爆竹ならして騒いでるったい」

それにしてもインド人の新年の祝い方、まさに熊本弁で言うところのカンなし(=程度や限度を知らないさま。やりすぎ。めちゃくちゃ)。ドアをそっと開けて外の様子をうかがうと、爆竹を投げ合うわ、どでかい筒の花火を手に持って火を点けるわ、酒瓶は割るわ、わめくは、歌うは、踊るは・・・。まさに暴徒

おまけにホテル前のヒンドゥ寺院からは大音響で音楽がどんちゃかどんちゃか流れ出す。おーい。真夜中ですよー。その仕打ちは何ですかー。とてもじゃないけど、うるさくて眠るどころではない。かといって、エキサイト中の泥酔インド人集団にうるさいと文句つけるなんて、真っ赤なドレスを着て猛り立つ牛の前で踊りだすようなもの。チャレンジャーすぎる。これがこの町の流儀なら、従うまでさ。ああ、従うさ(ヤケ)。

結局騒ぎは明け方まで延々と続きましたとさ。ぜーんぜん眠れませなんだ。
「近年まれに見る最悪の正月の迎え方だ」


Happy NewYear 2002 

皆さん、くれぐれも大晦日にホテルタミルナドゥに泊まるのはやめましょう。ステキな新年を迎えるためにも。夫はこの一晩でインド音楽大嫌いになっちまいました。くすん。


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