地上から風景写真を撮る時でさえ、光の具合・構図は千差万別ですし、レンズ・フィルターの選択をはじめ露出やシャッター速度の設定はとても難しい問題です。 空撮の場合はさらに自分が移動している上に不安定な空の上で写真を撮るわけですから、なかなか自分の思っているような写真が撮れません。しかし、プロがスタジオで撮影する時だって何百枚・何千枚と撮るんですから、へんてこな写真しか撮れなくて落ち込んでいても仕方ありません。(言い訳?) あくまで趣味として、「適当に撮りまくって、いいやつがあったら儲け物」くらいに考えていた方が空撮を楽しめるのではないかとも思います。 とはいえ、やっぱりいい写真を狙って撮りたいと思います。そこでカメラの取り付け場所を変えてみたり、絞りやシャッター速度をいろいろいじってみたりして自分なりのノウハウを蓄積していくわけです。
しかし、特に手前側の被写体にピントを合わせつつさらに地上の景色も鮮明に撮りたい場合などは出来るだけ絞って撮影したくなります。 高感度フィルムを使えばいいのでしょうが特にリバーサルフィルムの場合、高画質・クリアな色表現といった利点が小さくなってしまうのが欠点です。まあそういう過程を経て、妥協点を模索することが「自分なりのノウハウ」になってゆくのだと思います。
ところで、私がいつも使っているのはリバーサルフィルムのフジクローム・ベルビアです。
なおベルビアのISO感度は50という表示ですが、実際の感度(実効感度)はそれ以下だというのは有名な話です。私が使った範囲でも、ISO32〜40程度の感度しか出てない感じです。
ただ、パラグライダーの場合は基本的に太陽が照りつける明るい昼間でしか撮りませんし、動いているといってもパラグライダーの速度は時速30キロ程度で、かつ至近距離のものを撮るわけではないのでまあ何とかなるレベルです。
と、えらそうなことを書きつつも空中でそれをやるのは難しい上に危険だし、私のカメラには自動で露出を変えて複数枚撮影する機能もないので普段はやってません。そこでとりあえず、最も無難と思われる設定で撮ることにしています。例えばカメラの測光方式を評価測光(分割測光と呼んでいる機種もあります)にして...
もちろん適正な露出は撮るタイミングで常に異なりますから、場合によっては露出アンダーだったりオーバーだったりします。でも何枚か撮っていれば そのうちのどれか一枚くらいは適正露出があるはずです。ちょっと情けない作戦ですが。 |
もどる