思いつきSSログ保管庫 2005年度版
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雑記掲載SS保管庫 2005年下半期 11月22日 オーガストクロスワールド 10月18日 オーガストクロスワールド
11月22日  「失礼します」  そう挨拶して、俺は学園の応接室から出てきた。  そして昇降口に向かう。  「なんだかカレンさんみたいな人だったな」  今まで会っていた、この学園の責任者を見た俺の印象だ。  仕事に誇りを持っていて、そのためだけにがんばってきた人だけが  持つ輝きが彼女から見られたからだ。  同じ輝きはカレンさんや、もちろんフィーナからも見られる。  もちろん、姉さんからも見える輝きだ。  俺も将来、そういう輝きが出来るだろうか・・・  今日は姉さんの用事で資料をこの学園まで届けることになった。  学園の理事長に渡せば良いのだから、宅配便を使えば良いと思うのだが  なんでも急に決まったそうだ。  この学園で月に関する授業を試験的に行うそうで、その資料を学園が  月博物館と、月学授業を取り入れているカテリナ学院に打診したそうで  姉さんは大喜びしていた。  「もっともっと月のことをいっぱい知ってもらうことは嬉しいもの」  地球と月との距離が縮まる、まるで自分のことのように嬉しそうに話す  姉さんは忙しい中すぐに資料をまとめてしまった。  すぐにでも自分で届けそうになる姉さんを止めたのは月博物館のスタッフ。  ここで姉さんに抜けられると次の展示会の準備が間に合わなくなるからだ。  そこで白羽の矢が立ったのが俺であった。  その大役も無事終え、細かい詰めは当事者同士で行うとのことなので  俺の用事は終わった。  来賓用の昇降口から出た俺は学園内を改めて見てみた。  俺が出てきた建物の正面には大きな時計塔がある。  敷地内には緑が多く、校門へ続く通路の左右の花壇には綺麗な草花が  生い茂っている。  この学園自体が小高い丘の上にあるので、きっと教室の窓からは  市内が一望できるだろう。  良い環境で勉強できる学園だと思う。  「きゃっ」  衝撃と可愛い悲鳴に俺は我に返る。  ぼうっとしてた俺の背中に誰かぶつかったようだ。  振り返ると小柄な女の子がしりもちをついていた。  「・・・麻衣?」  「え?」  「あ・・・ごめん。だいじょうぶ? 怪我はない?」  そういって手を貸して立ち上がらせる。  「だいじょうぶです、ちょっと転んじゃっただけですから。   それよりもぶつかってごめんなさい」  「いや・・・俺は大丈夫だから」  「それでは、失礼しますっ」  そういってその少女は元気に校門の方に走っていた。  校門の所で待っていた生徒達と合流、その内一人の腕に抱きついていた。  「柚香、よそ見してたら危ないだろ?」  「ごめんなさい、お兄ちゃん」  そんなやりとりが聞こえてきた。  その兄と呼ばれる少年は俺の視線に気付き頭を下げた。  俺は手を振ってだいじょうぶという旨を伝えた。  何度か頭をさげていたが、そのグループは校門の外に消えていった。  「ふーん、それで他の女の子を私と間違えた訳ね?」  「うん」  「そんなに似てたの?」  「そう言われると・・・似てなかったかも。」  似ていたのは、短いツーテールと、元気そうな雰囲気と・・・そして  「私思うんだけど・・・きっとね、その子もお兄ちゃんの事が好きなんだよ」  「そう・・・かもな」  「その子の恋もかなうといいね」  「そうだな・・・って、それは問題あるだろう?」    「やっぱり?」  「変なこと言ってないで、風呂はいって暖かくして寝なさい」  「はーい。お兄ちゃん、一緒に入る?」  「・・・姉さんが帰ってくるかもしれないだろ?」  「残念」  「俺も」  「・・・お兄ちゃんのえっち〜」  「どういう答えをすればいいんだよ?」  「んー・・・じゃぁ、今日は一緒に寝てくれる?」  「どうしてそうなる?」  「んと、兄妹の話を聞いたからかな」  昔は良く一緒の布団で寝てたっけ。  今は一緒の布団に入ると・・・まぁ、そう言うことになっちゃうわけで。  「お、お兄ちゃん? 顔が赤いよ?」  「そういう麻衣こそ・・・」  「・・・」  「・・・」  「普通に寝るだけならいいぞ?」  「うん、ありがとっ」 ・思いつきショートストーリーでした(^^; それも2日続けて。  とりあえず昨日のはもう見ないでください(w  きっかけは、ハードディスクを整理中、月は東に日は西にのPS2 版  デモムービーを見つけて、再生したとき麻衣がいる、と思ったからです(w  実際には短いツーテールという情報しかデモムービーからは読みとれないの  ですけど、それだけだからこそ、柚香と麻衣が似ていると思ったわけです(^^;  早坂はPS2版はにはには未プレイなので柚香がどういう妹なのかは  わからないのでその辺は想像で(^^;  オーガストクロスワールドのお話でした。
10月18日  「今日もこの話題ばかりですね〜」  保健室で私と結は珈琲を飲みながら放課後を過ごしていた。  結は美味しそうにプリンを食べながらテレビのワイドショーの  話をしていた。  「そりゃそうよ、それだけの話題をワイドショーが放っておくわけ   ないじゃない」  テレビ画面では、先日行われた結婚式の様子が流れていた。  普通の結婚式なら、ここまで番組で騒がないだろう。  「そうよね〜、なんてったって月のお姫様の結婚式ですからね」  そう、この式は月のお姫様と地球の男性との結婚式だったのだ。  地球連邦の高官や月の貴族など、関係者だけで8000人近い人が  参列したそうだ。  「38万キロの距離を二人で乗り越えたそうですよ、すごいですね」  「そうね・・・一国のお姫様と平凡な市民の結婚ってすごいわね」  「でも、恭子もすごい距離を乗り越えたのよね」  「え?」  私は一瞬にして顔が熱くなっていくのが分かった。  「距離は大したことないかもしれないけど、100年の時間を超えた   のですものね」  「私と久住は・・・」  「俺がどうしたんですか? 恭子先生」  「く、久住!」  「いらっしゃい、久住くん。いまね、月のお姫様の話してたんですよ」  「あぁ、この前のね。」  「38万キロ離れた恋愛って素敵だなぁって。でも久住くんも・・・」  「ゆーいー、それ以上いったら・・・」  「はいはい、邪魔者は退散しますね。恭子、プリンごちそうさま♪」  そういって結は保健室をでていった。  「・・・どうしたんだろ? 結先生」  「さ、さぁ。それよりも珈琲淹れるわね」  なんとなく、頭に浮かんだフレーズをそのまま書き出してみたら  オチも無く終わったお話です(^^;  38万キロの遠距離恋愛と100年の遠距離恋愛はどっちが  すごいんだろう? とか思ったりしたとき浮かんだお話ですが  時間軸的にはあり得ない話なんですよね。  非公式なオーガスト作品の時間軸年表だと、同軸であっても  同じ時間ではないですからね(^^;  それでも同じだとしたら面白いかなぁって。  地球と月は難しい関係。そして地球の100年後では事件が起きて  その待避対抗策として今の時代にきている人もいて。  そして、過去に起きた月との戦争の前に移民船もでていて。  なんて無理矢理につなげれば、ラピスとリースの会話もありえない  話じゃないですよね(^^)  「聞いたわよ? 月と地球が国交を復交させるんだって?」  「・・・」  「それも、重力制御トランスポーターを使うんだって。いいの?」  「・・・問題ない」  「リース、もしかして変わった?」  「・・・変わってない」  「そうね、ずいぶん変わったわね。ピアもそう思うでしょ?」  「にゃぁ〜」  「・・・」  なんてね(^^;  夜明け前より瑠璃色なのお話なのはずなのに、プリホリやはにはにの  方が目立ってしまったお話でした(笑)
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