AMWAY　　アムウエイ　で　印税生活

MLM関連の本は、これまでにも数多く出版されていますが、その中でもかなりMLMの本質を捉えている本だと思いますよ。
感情的なレビューが目に付きますが、そこまで言われるような本ではないと思いますが・・・。
まあとりあえず、少しでもMLMに興味のある人であれば、一読をオススメします。
どっちにしても、時代背景的にこれからはMLMがどんどん普及することははっきりしてますから。

特定商取引に関する法律について多少なりとも知識を持つものが見れば、著者たちの主張が嘘とでっち上げばかりであることがすぐに気づきます。
初版発売時にはすでに特商法改正により、アムウェイの商法が連鎖販売取引（マルチ商法）になることが明確なのに、改正前の条文を曲解して連鎖販売ではないと主張したり（第３部）、引用もとの専門書の内容を一部わざと引用せずに内容を捻じ曲げたり（マルチ商法とはねずみ講的商法を広く総称するものという結論部分を引用しなかった）、ハーバード大学やＵＣＬＡでＭＬＭを教えているという、とっくの昔に嘘がばれ、アメリカでは新聞にまで載ったことを平然と主張しています。
そのほかにも、アムウェイがマルチ商法と同様の問題を内在した商法であると判決さ!!!た「山岡裁判」や、使用者責任は逃れたものの、販売員自身の責任は認められた「八王子わさび事件」など主要な事件についてまったく触れず、「パン屋になりたかった販売員」の話などどうでもいい話を繰り返し利用しています。
また、連鎖販売取引は、特商法（訪販法）の立法趣旨において事実上禁止されていること（これは中間答申、国会での答弁で再三確認されています）など、「専門家」であるならば知っていていることを意図的に隠蔽するなどかなり悪質です。
こんな本を読むくらいなら日本評論社の「特商法ハンドブック」や、通産省編纂の「訪問販売法の解説（逐条解説）」を読み込んで正しい知識を身につけるほうがよいと思います。
こういう本を恥ずかしげもなく出版するというところが、ＭＬＭの正当!!図ろうとする信者の本質だと思います。
この手のトンデモ本が出版され続ける限り、ＭＬＭが社会的認知をうけることは絶対にないでしょう。
もっともＭＬＭ自体が（答申の言葉を借りれば）社会的に無価値なのですが。

　MLMは非常に危険な商法であり、「儲かる」という謳い文句を鵜呑みにしてはいけない。このようなアムウェイをヨイショする本は、少し距離を置き、常に何事も疑ってかかるくらいの意気込みを持って読まなければならない。・・・でないと、容易に洗脳されてしまうだろう。
　この本と併せて例えば山岡俊介氏らの批判的な本も読み、清濁併せ呑むことができる良識ある人たちがいることを、願ってやまない。
　すでにアムウェイにどっぷり漬かってる「信者」たちには、この声が届くことはないであろうが。

MLMの関連書籍は数多く出版されていますが、多くが肯定的な内容ばかりで、なぜ誤解されているのか、MLMの定義は？ 等について分かりやすく書かれており、とても参考になりました。他に野中郁次郎さんなども同様のMLMについての書籍を出されていますが、そちらは経済の専門家向けに対こちらは誰にでも分かりやすくという感じですね。