”歯科麻酔に集うグループ ”からの報告
(日本歯科麻酔学会雑誌第27巻3号 ニューズレターp403 掲載)

第27回日本歯科麻酔学会総会における「臨床歯科麻酔フォーラム」の開催予告

過去のフォーラムにおきましては,各大会会長をはじめ多くの方々の御理解と御支援をいただきありがとうございます。拙い運営にも関わらず、開業医や病院歯科に勤務の認定医のみならず、大学で研修中の若い先生方、さらには指導的な立場にいらっしゃる先生方にも多数の御参加をいただきました。そして毎回、多くの重要な示唆を与えていただいております。
さて日本の歯科医療を見渡してみますと、歯科麻酔科的な知識と技術が十分に発揮されているとは言い難いのが現状です。歯科麻酔科医がその力を上手に発揮することによって、様々な臨床現場でより質の高い歯科医療サービスを提供することができるのは明らかです。わたしたちは昨年までのフォーラムで、いくつかの分野において実践例を紹介し、問題点や今後の方向性を探って参りました。今回も大会会長でいらっしゃいます昭和大学の吉村 節教授の御理解と御支援によりまして、フォーラムを開催させていただけることになりました。引き続き新たな分野での実践を提示し、歯科麻酔に携わる者みんなで検討してゆきたいと考えております。テーマとして

@「インプラント手術時の全身管理」
A「在宅歯科診療における歯科麻酔科医の役割」

の2つを準備いたしました。@「インプラント手術時の全身管理」では患者さんと術者に対して、より「安全」で「快適」な医療環境を提供するために、私たち歯科麻酔科医はどのような事ができるのか、様々な角度から探ってゆきたいと考えております。歯科麻酔にとってこの分野は比較的新しいと考えられますが、今回は歯科麻酔科医に全身管理を要請する側である術者の先生の声を積極的に伺い、より実り多いものにしてゆきたいと考えております。
A「在宅歯科診療における歯科麻酔科医の役割」においては、在宅療養患者の特殊性、術前評価(症例の見極め)の重要性、病院歯科との連携といったことに特に焦点を当て、スタンダードの確立していないこの分野についてみんなで考えてみたいと思っております。更に介護保険施行後に私たちがなすべきことといった点まで踏み込めればなおよいと考えております。
このフォーラムが、臨床の現場ですでに御活躍の方にとっては情報の交換やネットワーク作りの一助になれば、また研修中の若い先生方にとっては将来の進路を考えるきっかけになれば幸いです。会員の先生方の多数の御参加をお待ち申し上げております。またパネル展示も予定いたしております。様々な立場での歯科麻酔の実践例を紹介させていただきたいと思いますので、奮って御応募ください。

(問い合わせ先)
代表幹事 西村 紳二郎
〒104-0044 東京都中央区明石町5-19横山ビル1F 
中央ファーストデンタルクリニック
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