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バンドの編成も色々ありますが、トランペット奏者がフロントで颯爽とソロを吹く姿はジャズの中でも花形のひとつと言っても良いのではないでしょうか。
実際ハイノートでパリパリ吹くペットのソロにはジャズの持つ鋭角的な魅力を象徴してると思います。
また、ミュートをかけたトランペット・ソロにも例えようのない切なさや甘美な魅力があって、攻撃性一辺倒でないところがいいのでしょう。
ということで、トランペッターがリーダーの場合はまず最初にそのイメージからも作品への期待度が高まります。

また昔から優秀なトランペッターはニューオリンズから誕生するという定説がありますが、これは必然的なある要素が関係してるのでしょう。
ニューオリンズという土地柄から、楽器の才能のある子は小さい頃からブラスバンドに入り街に繰り出すという伝統があるのですが、
成長と共にトランペッターに抜擢される条件として、生で一番大きい音を出せるプレイヤーであることが最大の条件になっているようです。
一切の電気的な増幅をしない、ストリートでのパフォーマンスでまず問われるのは音量だからです。
かつ音楽の理解度も深く、またメンバーもまとめられるといった人柄、そういった三拍子そろった人物がトランペットを担当し、
同時にバンド・リーダーでもあるということのようです。

私は一度そのニューオリンズで、まだ10才くらいの男の子がストリート・バンドでトランペットを吹いてるのを見ましたが、
彼は既に地元では評判の子供らしく、近くの店のスタッフまでが聴きに出てきて惜しみない拍手をしてたのが印象的でした。
愛嬌もあるその子は、得意がるでもなく一心にトランペットを吹いてましたが、滅茶苦茶巧かったのはいうまでもありません。
そういう場合、余程の才能を見込まれてのことと思って良いのでしょう。
実際、単なる客寄せのためだけに子供をフロントに立たせるという発想はあの街には無いようでした。

さて、そのトランペッターがリーダーの作品でお薦めのものをこのページには集めてまいります。